023 アセーモスの製法について
ギリシア語錬金術文献集成
TLG1379
錬金術断片集
024
辰砂の製法について
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辰砂の製法について
(Peri; poihvsewV kinnabavrewV)
(e cod. Venet. Marc. 299, fol. 106r)
024 2 37 18
辰砂の製法について。 火を通さぬ硫黄1リトラ、水銀2リトラを乳鉢に投入すべし。そして両方を乳鉢に中で1日すり潰せ。そしてこれを硝子のビーカーに投入せよ。そして、その口 3指尺の厚みをもった 不燃性の封泥でふさぎ、それを6ないし9刻限、自動的に燃える火に投入せよ。そして、そういうふうにしてから取り出せば、それが鉄状の塊になっているのを見出すであろう。これを金になるまで何度も水で練れ。というのは、これを練れば練るほど、黄色くなるだろうから。すなわち、火を通さぬ硫黄は、褪色するものを褪色しないものとするのである。 辰砂について。 辰砂の(ajnavkamyiV)は、ソーダと油の乳状液(nitrelaivon)によって起こり、そういうふうにすると、あなたが気づくとおり、細い火で溶解されるということを知るべし。 辰砂について他の方法。硝子のマグネーシアはアシア産のそれであり、これによって硝子は染色を受け容れ、こうしてインド鉄ができ、驚嘆すべき両刃剣もできるということを知るべし。
2009.08.13.
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