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ギリシア語錬金術文献集成

TLG4019

哲学者のオリュムピオドーロス

神聖な術知について



[人物]

哲学者のオリュムピオドーロス(後4世紀後期 - 5世紀前半)
 古代末期のギリシア系歴史家、詩人。エジプトのテーバイ出身。コーンスタンティーノポリスの宮廷に仕え、使節としてフン族(フンニー)のもとへ派遣されたり(412頃)、ウァレンティーニアーヌス3世の即位に西ローマ帝国へ赴いたり(425)、広く各地を旅行。ホノーリウス帝の治世を中心とする407年から425年の西ローマ帝国史『歴史 Historikoi Logoi, +Istorikoi; Lovgoi』(22巻)を著わし、東ローマ帝テオドシウス2世に献呈した。伝統的宗教(非キリスト教)を奉ずるオリュンピオドーロスは、きわめて有能かつ独創的な歴史家で、記述は正確にして偏向がなく、ピロストルギオス、ソーゾメノス、ゾーシモスらの史家によって引用された。原作は散逸Lたが、9世紀のポーティオスPhotiosによる摘要が残っている。

 その他、同名の人物に、ヘレニズム期アテーナイの指導者で、アルコーンやストラテーゴス(将軍)職にたびたび就き、カッサンドロスおよびアンティゴノス朝マケドニアー軍を幾度も撃退したオリュンピオドーロス(前307頃 ~ 前280頃に活躍)とか、アカデーメイア学派の懐疑主義的な学頭カルネアダースの弟子たるガーザのオリュンピオドーロス(前2世紀後半)、古代末期のペリパトス〔逍遙〕学派の哲学者オリュンピオドーロス(後410頃 ~ 485頃)、新プラトーン主義哲学者のオリュンピオドーロス(後495頃 - 570頃。アレクサンドレイア学派最後の長)らが知られている。
 Paus. 1-25, -29 10ー18, -34/Olympiodorus Epistulae 2-256/ Plut. Arist./ Herodes Atticus 9-21/ Herodot. 9-21/ Marinus Vit. Procl. 9/ Phot. Bibl. 80/ etc.
(松原國師『西洋古典学事典』)




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