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ギリシア語錬金術文献集成

TLG 9019

哲学者のステパノス

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 偉大なる聖なる術知



人物

 アレクサンドリアのステパノス。哲学者。おそらく、550から555の間にアテーナイに生まれ、619/20以降にコンスタンティノープル(?)で沒。
 Wolska-Conusによれば、「アテーナイのステパノス」に同じという。アレクサンドリアのおける彼の教育活動は、John Moschosによって立証された。かれはJohn Philoponosのサークルに親しい。ヘーラクレイオスがステパノスをコンスタンティノープルに招き、oikoumenikos didaskalosに任じたという仮説は、H. -G. Beckによって(Polychronion 72f. の中で)否定されたが、A. Lumpe(Cl Med Dissertationes 9[1973] 150-59)の中で新しい支持者を見出した。

 彼の作品の一覧はまだ確定されていない。ステパノスはアリストテレスの幾つかの論文と、おそらく、Porphyryの序文に対する註釈を書いた。彼はまたTheonの天文学的註釈に解説を書いた。J. Duffyは、彼の現存する主著は、ヒポクラテースのPrognosticnとAphorisms、ガレノスのTherapeutics(これの表題では、ステパノスはアテーナイ人と呼ばれている)に対する註釈と考えている。

 幾つかの錬金術的作品がステパノスの名のもとに伝えられているが、その帰属は疑わしい。ムハマンド王朝の運命を比喩的に予言した論文は真正のものではない。他方、John Tzetzesに引用されたPtoremyの註釈は実際にステパノスに帰属するものである。
 (OCD)



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