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back.gif014 あらゆる湿ったものらの中で神的な水をひとは何と呼ぶか、そしてそれは化合物であり、単純ではないことについて

ギリシア語錬金術文献集成

TLG4319

ゾーシモス

015
あらゆる適時の中で仕事を始めるべきであるということについて






あらゆる適時の中で仕事を始めるべきであるということについて
(Peri; tou: ejn panti; kairw/: ajrktevon to; e[rgon)

(fort. pars operis Ceirovmhkta)

(e cod. Venet. Marc. 299, fol. 144v)



2.156."3t"
あらゆる適時の中で始めるべきであるということについて

2.156.4
 当然ながら、適時についても探究しよう。霊は言った、と彼は謂う、花時から太陽にさらされ、春まで浸軟される、と。すると、そのとき、火のあらゆる適時に、金は用いられることになる。なぜなら、彼の謂うには、大なる太陽がそれを為すのは、彼の謂うには、それ〔太陽?〕によって生成するからである。ヘルメースが、変化するものら?の軟化は、冷たいものらの中で起こると言っているのを聞け。このことについて、鉛の白化の完成の中で、彼は強力に区別した。そこではまた金についても彼は言う。全体を作る者は、ほぼかくのごとくである。そこではまた全体を濾過することについても、彼がどんな濾過器(hjqmovV)かを区別した。彼はアガトダイモーンのことも忘れなかった、また砂のこの精錬をも、浄化をも彼は謂った、全体が搗き砕かれ、水が生じて出てくるのは、濾過器ないし濾し器(uJlisth:r)による、と。ヘルメースも謂う。「滴下するアカシア〔Dsc.I-133〕のように生成する」。なぜなら、澱を〔見〕れば、諸々の有性や諸々の金属はけっして搗き砕かれないということは明らかになったであろうから。

 これらのことについても、当のヘルメースが、『諸々の濾し器(koskivnon)』の中で強力に区別して、あちらこちらで言っている。「諸々の水を降ろすと、2.157.1 濾し器そのものがどうやら流れるらしい」。大いなるヘルメースによれば、すべてはいっしょに下降するものらそのものである。それはまた器具によって、煮沸されもすると思われるものへと、ただちに上昇するものらでもある。これらのことは、われわれはロゴスによってすでに述べおわった。ただし、適時についてのロゴスは別であるが。というのは、適時は夏 — 太陽が作業に対する自然をゆうする時である。もちろんマリアは『仮面の制作』の中で、「すでに書かれたとおり、硫黄水は理性なき者らによって把握されるであろう、平皿と管によって高みへと送り揚げられる〔硫黄水は〕」。いや、この水は、手のつけられていない〔天然〕硫黄の、つまり雄黄の蒸気と言うのが習いである。そのために、あなたはわたしを莫迦にしました、わたしがたった一言で、これほどの神秘を口に出したといって。

2.157.10
 硫黄のこの水は、白化させるものらによって白化されると、白化させ、黄化させるものらによって黄化されると、黄化し、[そして〔黄化を〕つくり]緑礬水やキキス(kikivV)によって黒化されると、黒化する。銀の黒に、わたしたちの鉛-銅へと〔黒化する〕。この鉛-銅については、『父祖伝来の銀』の中であなたのためにわたしが報告したところである。さて、黒化されたものや、水を引き揚げたものらは、わたしたちの鉛-銅を退色することなき黒に染める。〔この黒が〕何ものでもないのに、いかに大いなる欲求の対象であるかを、秘儀参入者たちはみな知っているところのものである。この同じ水は、何でもそういったものを取り、オリーブ油や蜂蜜が除去されると、退色しないものに染める。

 哲学者も謂う、手をつけられていない少量の〔天然〕硫黄は、数多くの試剤を?焼し、いや、石をも?焼し、諸々の金属を軟化させる。この水によって混合物は練られる。硫黄について、硫砒鉄鉱に対してのように彼は謂う、「火を通さぬ〔天然〕硫黄を汝が推し進めるならば、汝は黄金酵母を作るであろう、諸々の有性の混合物とともに。そして硫黄状のものらの混合物もまた搗き砕かれる」。じつにこのようにして煮沸され、あるいは、焙焼されるのは、理性が救われるためである。「もしも」と彼は謂う、「火を通さぬ〔天然〕硫黄を汝が追加投入するなら、おが屑によって、2.158.1 あるいは保温盤によって、汝は硫黄水を黄金酵母にし、ついに金を得る。軽く掻き交ぜながら煮沸せよ、黄色い密陀僧のmwtavriaを添加しながら」。人々がmwtavriaと述べてきたのは、それ自体が血のように濃いからである。そのあとで、2ないし3日間より激しく焙焼せよ、そして〔火から〕降ろして、薬剤の残り物の中にそれぞれ空けよ、そうするとイオスができる。これについてペーベキオスは言った。「薬剤を二個に分割し、半分を陶製容器に、別の部分は銅製〔容器〕に保持せよ」。これによって彼は、一言で、陶製からは焙焼を、銅製からはイオス化を暗示したのである。さらに、銅は月桂樹によって、つまり、手をつけられていない〔天然〕硫黄は月桂樹の葉をもったもので、?焼される述べたことから、白化をも公言せよ。あなたが古の人たちの徳、いかに明白に彼らがすべてを述べたか、を知ることができるために。彼らはすべてを隠したと思われているが、明白に述べているのです。「最初は軽い光で、手をつけられていない〔天然の〕硫黄の水が浸透するために」。この光については、マリアがおもむろな光(ejk probavsewV ta; fw:ta)さらにはまた徐々の火(ejk prosagwgh:s to; pu:r)と言ったもので、充分に(ajrkouvntwV)つくる場合は、漸進的に(proodwtevrwV)〔つくる〕のは、理性、つまり、徐々の光が救われるためである。適時とは夏である、そして紫が固有の適時を有するのは、塩漬けにすべきものの分解と冷却のゆえであり、コムミであれ何であれ、涙がひとりでに進展するのは、固有の自然本性からして、夏だからである。わたしは一部の人たちから、われわれの仕事はあらゆる適時に行われると聞いたが、しかし疑わしい。

2010.05.27. 訳了。

forward.GIF仕事の平易な仕上げについて
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