053 白鉛論
ギリシア語錬金術文献集成
TLG4319
ゾーシモス
054
白化について
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白化について
(Peri; leukwvsewV)
(e cod. Paris. B.N. gr. 2327, fol. 265)
4319 054 2 249 1t
白化について
あなたがたに知ってもらいたいことは、万物の要諦は白化であり、白化の後ですぐに黄化され、究極の神秘、それはイオス化であり、〔イオス化は〕再び酸によって神的な諸力を窮める、ということである。あなたがたに、硫黄の油の第一の要諦を明らかにしよう。ただし、わたしがあなたがたに説明しようとしているのは、諸々の鉛の諸々の白化を仕上げたうえで、気息(pneu:ma)を染色することの起こり〔について〕、いかにして気息を染色するかということである。というのは、鉛なくして完成はないからである。なぜなら、鉛はあらゆる有性を検査するからである。そして驚いたことに、哲学者は、婉曲な説明の仕方で書き記しているのである。「もしも検査するものらが諸々の有性の構成要素をなすなら、それは試剤の(?)消えることなき自然を有する」。
あなたがたに知ってもらいたいことは、究極の検査(ejxevtasiV)は酸であるということ、第二の検査として、第二の要諦として哲学者は鉛のことをこう言ったということである。「もしも検査するものらが諸々の有性の構成要素をなすなら、それは消えることなき自然を有する」と。
2010.05.12. 訳了。 |