ピロステパノス

[底本]
TLG 0584
PHILOSTEPHANUS Hist.
(3 B.C.: Cyrenaeus)
2 1
0584 002
Fragmenta, ed. K. M[u]ller, FHG 3. Paris: Didot, 1841-1870:
28-34.
frr. 1-37.
5
(Q: 1,714: Epigr., Hist.)





Peri potamon paradoxon(河の驚異について)

断片20
Athenaeus VIII(331d-e)

 キュレーネー生まれで、カッリマコスの知己ピロステパノスの主張では、『河の驚異』の中で、ペネオス〔アルカディア北東の都市〕を貫流するアロアニオス河には、ツグミに似た鳴き声を立てる魚がいる。その魚は「まだら魚」と呼ばれるという。

断片21
Herodian. P. mon. I.

 セートスは、ピロステパノスによれば、スキュティアの河だという。

断片22
Schol. Dionys. Per. 289 de Eridano

 ピロステパノスの主張では、地元の人たちによって、この期間は「ロダノス(Rhodanos)」と名づけられているという。

断片23
Tzetzes Lyc. 1276

 イタリアのティトーンという河は、キルケーにちなんでキルカイノンと呼ばれる地方の近くにある。このティトーン河は、海の中に流れこまず、大地に呑みこまれるとは、ピロステパノスも主張するところである。

断片24
Etym. M.

 クロートーの子孫の領地のアレタン河は、アルキモスの妻アレテーにちなむが、彼女の記念碑をめぐって流れていると、ピロステパノスが証言している。

断片25
Schol. Theocrit. V, 14

 アクティオンとは……ピロステパノスの主張するところでは、クラティス河の近くのパノス神殿のことである。

断片26
Choerob. ap. Bekker. Anecd.

 エレアス(Eleas)、エレアントス(Eleantos)は、ピロステパノスの作品に出てくる。固有名詞である。


Peri krenon paradoxon(泉の驚異について)

断片27
Harpocratio "Loutrophoros(名詞「浴び水運び」)"と"loutrophorein(動詞「浴び水を運ぶ」)"の項。

 結婚する者たちは、結婚の当日、自分のために浴び水(loutra)をとりにやるという習慣があった。そのために、血のつながりの最も近い男の子を使いにやり、この子が浴び水を運ぶ(loutrophorein)ことになっていた……浴び水を運ぶのは、今はエンネアクルウノス〔九口の泉〕、昔はカッリッロエーと呼ばれた泉からであったと、ポリュステパノス(「ピロステパノス」の誤り)が『泉の驚異について』の中で主張している。
//END


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