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back.gif7惑星への祈り

ギリシア占星術文書目録4350_004

アムモーン宛書簡





[底本]
TLG 4350 004
Liber ad Ammonem (olim sub nomine Hermae Trismegisti)
Alt. Title: =Iatromaqhmatika; +Ermou: tou: Trismegivstou pro;V !Ammwna Aijguvption
Astrol., Med.

J.L. Ideler, Physici et medici Graeci minores, vol. 1, Berlin: Reimer, 1841 (repr. Amsterdam: Hakkert, 1963): 387-396.



t.
(2)

ヘルメース・トリスメギストスの占星医学

アイギュプトス人アムモーンに寄せて

1.
(1)
 人間を、おお、アムモーンよ、宇宙だと知者たちが謂うのは、〔人間が〕宇宙の自然に類似しているからである。
(2) なぜなら、人間の7要素から成る種子の降誕の折に、光線が人間の各部に織りこまれるからである。
(3) 誕生時にも、同様に12宮の布置によるのである。
(4) 例えば、♈ は頭と言われるが、頭の感覚器官は7つの星に分けられている。
(5) すなわち、右眼は☉に配当され、左〔眼〕は ☾ に、両耳は ♄ に、脳髄は ♃ に、舌と気管は ☿ に、嗅覚と味覚は ♀ に、また血にかかわるかぎりのものらは体つき(sxhvma)に〔配当されているのである〕。
(6) だから、種子〔授精〕ないし出生の際にたまたま具合が悪い場合は、彼に付随している肢体に一種の不具が生まれるのである。
(7) 人間には通常4つの肢体が備わっている、頭、胴、両手と両脚である。これらのおのおのが、授精ないし出生の際に何らかの原因で脆弱で、彼の主人星が具合が悪いとき、例えば片眼ないし両眼とか、あるいは片耳とか、あるいは両耳ともとか、あるいは歯が何か患い、あるいはまた喋り方が支離滅裂となる。
(8) 明らかに、凶星の光線が、それらのどれかを攻撃して駄目にし、害し、胴体についても同様で、あるいは気息が患い、あるいは肝臓が、あるいは脾臓が、あるいは心臓が、あるいは内臓まわりの何かが〔患うからである〕。
(9) 両手についても両脚についても同様である。というのは、あるいは指とか爪とか、そういった諸部分のどれかが、当然、患ったのである。
(10) そこでわたしは先ず、この知識を探し当て、これが自然の奉仕者と呼ばれるよういいつけた。なぜなら、これが自然を扶けるのは当然であり、そこからまた助けもこれに付け加わるからである。


2.
(1)
 さて、生気を与え強壮にするものらすべてを、 ♄ と☿ — 自然に水晶のごとく、風をつくるものらである — に割り当てた。
(2) 他方、熱くし、増大させるものらは、形姿 — 鋭さ、炎上、血をつくるものである — に割り当てた。
(3) また、変化させ、促進し、身体をつくり、あらゆる拡張を安定させ、力をつけるものらは、 ♃ と ♀ に〔割り当てた〕。
(4) 他方、月は、星辰のいずれかに接近すると、それが吉星であれ、凶星であれ、それらの力を構成するのである。
(5) そこで、医術の知識に与らんとする者は、宇宙の配置と星辰が相互にいかなる情態にあるかを観察しなければならない、というのは、それらの織り成しなくしては、人間的な事柄は何ひとつ、急病も再帰熱も生ずることはなく、医術で救われることもなく、看病してもらって救われたり死んだりすることもないであろうからである。
(6) だから、医者は病床に就いた星位を、何時に起こったか、精確に知らねばならないのだ。
(7) もし、病気になったと告知された時刻を正確に掴むことができないなら、誕生時星位を立てることも、宇宙がいかなる状態であり、星辰のどれに対して ☾ が ☍ 〔衝。黄経差180度〕か ☐ 〔矩。黄経差90度〕かの比を有するか、何々〔の星〕と同在する〔合となる〕か、考察できないであろう。
(8) 例えば、〔月が〕諸々の凶星と似た星位にあれば、その病気を有害なものとするが、諸々の吉星と〔似た星位にある〕なら、最大の助けを招来するのからある。
(9) さらに ☾ も、日数の点では増えるが、光は減少するのか、それとも逆なのか、あるいは、どちらも増加するのか、あるいはまたどちらも減少するのか、知らねばならない。
(10) なぜなら、合のせいで光も日数も付け加わり、 ♂ によって矩になるか、あるいはまた ☍〔黄径差180度〕における変化までこれとの関係が変わるなら、吉星が何も織りこまれなければ、それらの病は剣呑で致命的なものであることを特徴づけるからである。
(11) なぜなら、そういったものらの何かが織りこまれなければ、その病は重い。ほとんど無縁なら、病人は助かるだろうからである。
(12) しかし、日数と光の点で不足していて、特に ♅ によって正反対ないし矩のときには、正反対を変えた後でなければ、その病が恢復することはなく、剣呑で致命的なものとなろう。だが諸々の吉星が織りこまれれば、しばらく病んだ上で助かるだろう。
(13) 以上に加えて思惟すべきは、 ☾ が日数に加わる間、病もより善い状態へと進み始め、明白なのは、日数の点で増えれば、その病も進行しはじめ、明らかに、結びつきを解消するまで、その病は重くなるであろう。。
(14) そこで、このような考察をして、あらゆるカタルケー(katarchv)〔補註〕にも具体化せしめよ。なぜなら、片や、 ♄ と☿ のもとに病床に就いた者たちは、治りが遅く、日数の点でも全身の点でも動きがたく[つまり無感覚のうちに]、寒気と流出が原因で、少しずつ病が顕在化し、ゆっくりと〔病が〕目覚めて、小声、心配性となり、恐れ、おのれを外衣で温め、光を避け、しきりに嘆息し、のろくさく呼吸し、拍動弱く、暖房具を持ち、そうして動悸によって証明されるのは、欠乏、衰弱、そして身体の見かけの寒げなことである。そこで、これら〔の症状〕に使用すべきなのは、乾かして温め弛める〔薬剤〕である。
(15) 片や、 ♂ と太陽のもとに病床に就いた者たちは、動かされ、煽られ、身体の???
(16)  この人たちも動悸が弱く、不整で、表情は紅潮し、身体は太っている。
(17) こういう人たちに5日間効くのは、瀉血と、肥満に対峙し浄化できるかぎりのものら、必須の自然がこれらに反対のものらを助けとして見出すかぎりのものらを見出せ、〔すなわち〕♄ 〔の影響を受けた〕者らには、♂に属するものら、つまり、[熱し、弛め、排泄を弛めるものらを。♄ に属するものらには、♂ に属するものら、つまり}冷やし、排泄し、中断させるかぎりのものらを。
(18)  しかし、心臓病、関節疾患、気管支炎、そういった症状を呈するかぎりのものらは、♂ と ☉ のせいで起こる。
(19)  便秘を伴う発熱?、胸膜炎、肺炎、そういったあらゆる症状は、♄ と ☿ のせいで起こる。
(20) さて、これらの逆が冷やすものらで、例えば、セイヨウホウウズキ(struvcnoV)〔Dsc.IV-72,73,74〕、(kotulhdwvn)〔Dsc.IV-92〕、(ijsovrion)〔?〕、(kovmbri)、(a[lfita)〔挽き割り麦〕、(kovreiV)〔Dsc.III-174〕、(serivV)〔Dsc.II-160〕、(mhvkwnoV ojpovV)〔?〕、(ajlikakavbou rJvza)〔セイヨウホウウズキの根。Dsc.IV-72〕、(floiovV)〔Dsc.I-82〕、(kovmmi)〔〕、(fuvlla poluvgonon)〔ポリュゴノンの葉。Dsc.IV-4〕、(ajeivzwon)〔Dsc.IV-89,90,91〕、(yuvllion)〔Dsc.IV-70〕、(aJlikrovtomoV)〔?〕、(fuvlla sukh:V)〔イチジクの葉〕、(sukavmina)〔〕、(fakovV oJ ejpi; toi:V u{dasi ginovmenoV)〔〕、(fuvlla ajmpevlina)〔〕、(yimmuvqion)〔Dsc.V-103〕、(liqavrguroV)〔Dsc.V-102〕、(livqoV aiJmativthV)〔血の石〕、(livbanoV)〔Dsc.III-87,89〕、(rHakivn)〔Dsc.II-129〕、(parqevnion)〔Dsc.III-155〕、(ajndravcnh)〔Dsc.II-150〕、(wj/w:n to; leukovn)〔卵の白身〕、(kuvminon)〔Dsc.III-68〕、(wjmhvlusiV)〔?〕、(linovspermon)〔?〕、(kavlamoV)〔Dsc.I-114〕、ウスベニアオイの葉(fuvlla malavchV)〔Dsc.II-144〕、ザクロ(rJoiav)〔Dsc.I-151〕、(uJpokustivV)〔Dsc.I-127〕、(kupavrissoV)〔〕、キヅタの葉(kissou: fuvlla)〔〕、(ajkakiva)〔Dsc.I-143〕、(mh:la)〔〕、(kudwvnia)〔Dsc.I-160〕、西洋梨(a[pia)〔Dsc.I-167〕、(ajcravdeV)〔Dsc.I-168〕、(stupthriva)〔Dsc.V-123〕、(oijnavnqh)〔Dsc.III-135, V-5〕、(foivnikeV)〔〕、(bavlanoi)〔Dsc.I-143〕、ギンバイカの実(muvrta)、ウルシ(pJou:)、(kupevri)〔〕、(rJvda clwrav)〔〕、月桂樹(davfnh)〔Dsc.I-106〕、(sci:noV)〔Dsc.I-89〕、(lavdanoV)〔Dsc.I-128〕、(krovkoV)〔〕、(potamogeivtwn)〔Dsc.IV-101〕。


3.

熱するものらについて

(1) 熱するものらとは、 ♂ と☉によって主宰されるかぎりの、他にも多くのものらで、これらとともにキュプロスのオリーヴやあらゆる芳香を放つものら、それらとともに、イリスからできる香油、シナモン(kinavmwmon)〔Dsc.I-13〕、(gouvnimon)〔〕、マヨナラ(savmyucon)〔Dsc.III-47〕、(navrkissoV)〔Dsc.IV-161〕、(th:liV)〔Dsc.II-124〕、(navrdion to; ajpo; th:V stakth:V)〔Dsc.I-75〕、(smuvrna)〔Dsc.I-77〕、(mendhvsion)〔Dsc.I-72〕、(bdevllion)〔Dsc.I-80〕、(stuvrac)〔〕、(khrovV)〔〕、(w[kimon)〔〕、(kuvminon)〔〕、(pivssa wjmh; kai; eJfqhv)〔〕、(stevar)〔〕、(muelovV)〔〕、(calbavnh)〔〕、(\riV)〔〕、(kasiva)〔〕、シナモン、(navrdou stavcuV)、(ojpo;V livbanoV)、(ajmmwniako;n qumivama )〔〕、ヘンルーダ(phvganon)〔Dsc.III-52, 53〕、(murobavlanon)〔〕、(ijscavdeV)〔〕、(kovkkoV nhsiwtikovV)〔〕、(kovkkoV knivdioV)〔〕、(ajfrovnitron)〔〕、野生の葡萄の実(stavfiV ajgriva)〔〕、(a[sioV livqoV)〔〕、(kuvpeiroV)〔Dsc.I-4〕、クニドスの種子(knivdhV spevrma)〔〕、ヒスイ科の鳥の糞石(ajlkuwvnion)〔Dsc.V-136〕、(eJllevboroV)〔〕、(puvreqron)〔Dsc.III-86〕、緑青の薄片(ijou: levpisma)〔〕、(crusovkolliV)〔〕、(krovmmuon)〔Dsc.II-181〕、ニンニク(skovroda)〔Dsc.II-182〕、ニラネギ(pravson)〔Dsc.II-179〕、ダイコンの皮(rJafavnoufloiovV)〔Dsc.II-137,138〕、(rJavfanoV ejrevbinqoV)〔?〕。
(2)  さて、これらのものと、これらと同類であるかぎりのものらを、医者は、熱するもの、弛緩させるものらとして使用するが、病臥や他の何らかの病状が ♄ と ☿ の期間に起こる人たちに、これら〔の惑星〕のもとに入りこむのだが、それは月が警告するとおりである。他方、冷やし撃退する?ものら〔を使用するの〕は、病臥が ♂ と ☉ のもとに生ずる人たちのためである。
(3) そこで、☾ が ♈ にあって、♄ が ☍ あるいはまた ☐ ないしこれ〔月〕と合にあるとき、とくに日数の点で減少し、光の点で欠けるときは、その病のカタルケーは震えに起因し、これはまた頭をみれば明らかである。
(4) というのは、それ〔頭〕のまわりや眼のまわりに香水がありって頸が重く?、胴あたりにも流出があり、動悸は弱く、不整、夜間の緊張、???これら〔の症状〕に効くのは、熱するものらや弛めるものらや、腹を弛めるものらである。
(5) しかし、瀉血は役に立たず、織りこまれてもおらず、病人は、吉星が ☾ と矩でもなく衝でもないので、克服することなく、命終するであろう。しかし、吉星が織りこまれていれば、充分に病んだ挙げ句決まる??か、この病から別の〔病〕にかかり、夜の魔払いに?陥るであろう。
(6) また、 ♂ も ☾ に対して同じ形を持続するなら、正反対になるまでに間違いなく命終するだろう。
(7) また、 ☾′ ′ ′ が ♈ にあるとき、 ♂ ないし☉に関係して人が病床に就くなら、その病気は本当に頭から形成されるであろう。それも、膜質が弛むことに起因することが明らかになるであろう。
(8) また、発熱も不眠も続くであろう。そして口が焼けるようで、途方もなく渇き、ろれつが回らず、胴と肝臓の焼けつき、動悸が強まり、乱れる。
(9) これら〔の症状〕に有効なのが瀉血と、冷やしたり散らしたりできるあらゆるものらの導入である。
(10) また、この病は???で、譫妄性熱病であろう。
(11) また、 ☾ が と同じところ〔合〕にあるときひとが病床に就くなら、 ♄ は ☍ か ☐ かこれと合の時である。とくに、 ☾ が、日数と光の点で減じられるとき、この病気の初めは、酩酊と???からで、憂鬱な発熱があろうが、
(12) これら〔の症状〕に役立つのが、瀉血と、この状態を浄化できるものすべてだが、諸々の吉星が織りこまれなければ、そういうふうに病む者は ☍ までに間違いなく命終するだろう。しかし諸々の吉星が居合わせ、 ☾ を右に見るならば、危険に陥るが助かるだろう。
(13) また、 ☾ が といっしょにあるとき、ひとが病床に伏すなら、アレース〔火星〕がこれと合あるいは反対側にある、あるいは、 ☐ にあるなら、その病気は多量の血からおこるだろう。
(14) また、発熱や、全身の不安、首全体の発熱、骨の痛み、圧倒的な不眠、酒へと冷たさへの欲求が続くであろう。これら〔の症状〕には瀉血と、あらゆる緩和剤が効果をもつ。
(15) そこで、 ♂ がそういうふうであり、諸々の吉星が何ひとつ織りこまれていないとき、9日を超えることはないが、吉星である ♂ が6日間星位を表せば、助かるであろう。
(16)  ♂ が ♊ にあり、 ♄ と合ないし ☐ ないし ☍ のときにひとが病床に伏すなら、その病気の初めは不眠あるいは旅行から起こり、とくに ♂ が光の点で???
(17) また、この病は微熱、全身の浄化排出があり、夜間の不調、弱い動悸、わずかな発汗、脾臓の痛みが悩ませるだろう。
(18) また、アレース〔火星〕が見られるか、同じ形を持っているときには、30☌☌後に???その患者は命終するだろう。しかし、諸々の吉星が居合わせ、 ☾ が証言するときには、長患いに陥るが、助かるであろう。
(19) また、 ☾ が ♊ にあるときにひとが病床に就き、アレース〔火星〕が合ないし ☐ ないし ☌ にあって、 ☾′ ′ ′ が、日数の点でも光の点でも増加するなら、その病気は剣呑で危険なものである。
(20) なぜなら、発熱が続くだろうから。そして便秘も?焼けつきも動悸もなくなり?、乱れる。これらに利するのは、瀉血である。
(21) また、吉星が ☾ を見ず、 ♄ が同じ形を持っているとき、 ☍ までに命終するだろう。だが、諸々の吉星が ☾ をみるなら、危険に陥っても助かるだろう。
(22)  ☾ が ♋ にあって、 ♄ が合か ☍ か ☐ にあるときにひとが病床に就くなら、その病の初めは入浴や寒気あるいはまた消耗に起因し、胴回りの流出、や咳や、便秘?や微熱があり、これら〔の症状〕に利するのはあらゆる熱するものらである。また、諸々の吉星や ☾ を観るものらがあっても???、諸々の凶星が証言するなら、病状悪化して命終するだろう。
(23) また、 ☾ が ♋ にあり、アレース〔火星〕が合か ☐ か ☍ のときにひとが病床に就くなら、その病気の初めはちとコレラと食道の切除に起因する。そこでこれら〔の症状〕に薬効があるのは冷やすものらすべてである。
(24) しかし、諸々の吉星が右に見えないなら、第十? ☐ ???に命終するだろう。しかし、吉星が ☾ を観るなら、第1日から決まるだろう。???
(25) また、 ☾ が ♌ にあるときにひとが病床に就くなら、 ♄ が合ないし ☍ ないし ☐ にあると、その病の初めは胴全体の高熱にあり、鳩尾の感覚と、????発熱、動悸、深部の熱、???。これらに効くのは、熱するものらや弛めるものらすべてである。
(26) また、吉星が ☾ を右にみないなら、 ☍ までに命終するだろう。しかし吉星が ☾ を右に観るなら、大いに苦しんだうえで助かるだろう。
(27) また、 ☾ が ♌ にあるときにひとが病床に就くなら、 ♂ が合ないし ☐ ないし ☍ にあるなら、その病の初めは出血多量に起因し、下痢に伴う発熱、弱い動悸、無気力、不振がるだろう。
(28) また、吉星が何ひとつ ☾ を右に観ないなら、第9日までに命終するだろうが、諸々の吉星が右に見るなら、 ☍ まで危険に陥ったのち助かるだろう。
(29) また、 ☾ が ♏ にあるときに、もしひとが病床に就くなら、 ♄ がこれ〔月〕と合ないし ☍ ないし ☐ にあるなら、その病の初めは消化不良や腹の不消化に起因し、腸のあたりや鳩尾の感覚、便秘を伴う??発熱、不順、弛緩があろう。これらに効くのは、熱するものらや弛めるものらのすべてである。
(30) しかし、吉星が右にみえないなら、およそ14日間危険に陥ったのち、命終するだろう。だが、諸々の吉星が ☾ を観るなら、助かって、患うことなく長生きするだろう。
(31) また、 ☾ が ♏ にあるときにひとが病床に就くなら、 ♂ がこれ〔月〕と合ないし ☍ ないし ☐ にあると、その病は腹の流出に起因し、腸あたりの潰瘍、微熱と下痢、弱かったり強かったりの動悸、胃の不振と吐き気。これらに効くのは下痢止め???のすべて。
(32) しかし、吉星が ☾ を右に観ないなら、30日以内に命終するだろう。しかし諸々の吉星が観るなら、神々の命令で助かるだろう。
(33) また、 ☾ が ♀ にあって、これ〔月〕と ♄ が合ないし ☐ ないし ☍ にあるときにひとが病床に就くなら、その病の初めは飲酒と泥酔に起因し、とりわけ光と日数の点で奪われている場合は、夜でも?病臥が生じよう。
(34) さらにまた、頭や胴にも、流出、乱れた咳、胸の重み、不振、夜間の著変、続く疲労感、弱い動悸といった症状があるだろう。これらに効くのは、熱するものらのすべて。
(35) また、 ☾ が万人に見上げられ、最大のものらが動かされ、 ☾ が有名な都市に入ってゆくと、その病気を解く。
(36) また、男性的なものらも、☆を暮れさせるまで動くなら、???不順に病み、より辛くぶり返した上で助かるだろう。
(37) しかし、動くのがやっとで、前であれ、奪取であれ、いかなる仕方によってであれ、制御できないとき、出血し、血の流出をまとうなら、これらの者たちの症状は循環が解放する。しかし蒼白とか浅黒い人々は長期の間に生ずるのであって、助け通すことはほとんどできない。
(38) しかし、[また]♂に属するものが、☐ に同じ形で対面するなら、間違いなく命終するであろう。
(39) また、 ☾ が ♀ にあって、 ♂ がこれと合あるいは ☍ あるいは ☐ のとき、その病気は多量の血から起こり、発熱が襲い、動悸が広がり、不眠、身体全体が炎症を起こす。これら〔の症状〕に調和するのが、瀉血と、状態を浄化することのできるものらすべてである。
(40) しかし、吉星が ☍ まで右に付置しなければ、危険であろうが、吉星が観察されれば、危険になった上で助かるだろう。 (41) また、 ☾ が ♉ にあるときひとが病床に就くなら、 ♄ がこれと合ないし ☍ ないし ☐ なら、その病気の始まりは外傷とか鼠径部とか秘所、すなわち、指とか恥部からである。そこで、もし ☾ が 日数と光の点で増加してゆくなら、その病人は助かるであろう。
(42) また、 ☾ が ♍ にあり、 ♂ がこれと合ないし ☐ ないし ☍ にあり、しかし光と日数の点で薄いとき、吉星が右に付置していれば、生きのびられよう。同じ仕方をして、この獣帯星座にも、自余の星座と同じく、類推せしめよ、同じ形を ☾ が有するからである。
(43) また、 ☾ が ♐ にあるときに人が病床に就くなら、 ♄ がそれ〔月〕と合ないし ☐ ないし ☍ にあるとき、病気の始まりは流出とmagical_character 流れと
(44) これらに調和するのは、緩和し熱するものらすべてである。しかし、吉星がたまたま ☾ を目にしなければ、危険に陥るだろう。
(45) また、 ☾ が ♐ にあって、 ♂ が ☍ か ☐ のとき、 ☾ が光と日数の点で増えてゆくなら、病気は剣呑で危険である。
(46) なぜなら、泥酔と二日酔いに起因し、下痢を伴う発熱、コレラの症状、下痢、弱い動悸があるだろうから。これらに効くのは、あらゆる冷やすものらと下痢止めである。
(47) また、吉星が ☾ を右に観ないなら、7日目に亡くなるだろう。???しかし吉星がみえるなら、 ☍ 間危篤になったうえで助かるだろう。
(48) また、 ☾ が ♑ にあるとき、もしひとが病床に就く場合、光と日数の点で奪われ、 ♄ がこれ〔月〕といっしょ〔合〕にあるか ☍ か ☐ にあると、この病の初めは入浴の寒気や軽い流出に起因し、胴あたりの感覚や、????。これら〔の症状〕に効くのは、緩和するものらや熱するものらである。
(49) また、吉星が ☾ を右に観るなら、病状は長引くが、命終することはない。
(50) また、 ☾ が ♒ にあるときひとが病床に就き、 ♂ が合ないし ☍ ないし ☐ にあるなら、この病の初めは嘔吐やコレラあるいは消化不良に起因するが、この病は危険であり、不振と腱の構成?、腹の流出、指まわりの????。しかし、諸々の吉星が ☾ を右に観なければ、 ☍ の間に命終するだろう。しあkし諸々の吉星が ☾ を右に観れば、7日後に助かるだろう。
(51) また、 ☾ が ♒ にあるときに病床に就くなら、日数と光の点で???か奪われていて、 ♄ がこれ〔月〕と合あるいは ☍ あるいは ☐ にあると、この病の初めは疲労ないし不眠ないし旅に起因し、この病も重篤と寛解のうちに、 ☍ までに助かるだろう、とりわけ諸々の吉星が ☾ を右に観る場合にはそうである。
(52) また、 ☾ が ♒ にあるときひとが病床に就く場合、日数の点で、また光の点でも奪われているとき、 ♂ がこれ〔月〕と合ないし ☍ ないし ☐ にあると、この病は最も鋭利な症状に属する、ただし、危篤になるが第19日以降助かるだろう、とりわけ諸々の吉星が右にみえる場合には。
(53) また、 ☾ が ♓ にあり、光とかあるいはまた日数とかで奪われているとき、ひとが病床に就く場合、 ♄ がこれ〔月〕と合ないし ☍ ないし ☐ にあると、この病の初めは入浴の悪寒と流出に起因する。
(54) なぜなら、その人に冷却と、持続する悪寒を伴った発熱、きつい徴候、便秘??、苛立ち、胸部と鳩尾の感覚があるだろうから。これら〔の症状〕に効くのは、あらゆる熱するものらと緩和するものらである。
(55) また、諸々の吉星が ☾ を右に観ないなら、 ☍ 以内に命終するだろう。しかし諸々の吉星が ☍ を観たら、変化して助かるだろう、ただし、腱のあたりに長引く感覚を持つだろうが。
(56) また、もし ☾ が ♓ にあって、日数と光の点で増加してゆき、 ♂ が ☍ ないし ☐ であるときは、病気の初めは多量の嘔吐?に始まる。それゆえまた、この病気は
(57)
(58) もし、いかなる獣帯星座の中であれ、 ☾ が ♃ あるいはまた ♀ と、 ☍ ないし ☐ であるときにひとが病臥に伏したら、第1〔日〕の ☐ ないし ☍ まで気まぐれであろう。
(59) また、病臥の時刻も相当に影響する。なぜなら、善行をなす人たちが星占いをしたり子午線上にあるなら、 ☾ が諸々の凶星といっしょにあっても、生命の救済に最善の医師に出会えるからである。
(60) だから、病床に就いた日と時刻を精査し、宇宙がいかなる状態であるかを悟らねばならない。なぜなら、宇宙の共感なくして人間どもには何ひとつ起こらないからである。

2017.08.24. 訳了


[カタルケー(katarchv)]
 カタルケー(katarchv)とは、「発端」の意味であるが、中世以降は「選択(electio)」と呼ばれたもので、占星術用語では、位置を変える天体の及ぼす影響を、その発端〔今の場合は、発病の発端〕まで溯らせて、事後を予測する手法である。「後期ギリシア占星術では、それは実戦的な占星術師にとって明らかに最も重要な仕事のひとつであった」(テスター『西洋占星術の歴史』)。

forward.GIF獣帯星座や星辰のおのおのの特徴は何か、また何に君臨するのか?