暦月の日々の観察
[底本]
TLG 4350 031
Brontologium (e cod. Scorial. I R 14, fol. 161)
Astrol.
Date of manuscript = A.D. 15
K.O. Zuretti, Codices Hispanienses [Catalogus Codicum Astrologorum Graecorum 11.1. Brussels: Lamertin, 1932]: 145-146.
11,1.
(145)
別の雷占い
セプテムブリオス月〔9月〕に。もし雷が鳴れば、諸々の戦争と殺し合いを明らかにする。だがもし地震が起これば、多数の歓びと善良さの豊かさを〔明らかにする〕。
オクトーブリオス月〔10月〕に。もし雷が鳴れば、疫病と殺し合いを明らかにする。だがもし地震が起これば、諸々の死で脅迫する。
ノエムブリオス月〔11月〕に。もし雷が鳴れば、その地方に競争と振動を象徴する。だがもし地震が起これば、畜群の絶滅で脅迫する。
デケムブリオス月〔12月〕に。もし雷が鳴れば、降雨を象徴する。だがもし地震が起これば、いかほどの歓びが疫病で死滅することか。
イアヌゥアリオス月〔1月〕に。もし雷が鳴れば、戦争を明らかにする。だがもし地震が起これば、同じことを象徴する。
ペブゥアリオス月〔2月〕に。もし雷が鳴れば、その場所において小麦の腐敗を明らかにする。だがもし地震が起これば、数多の病を象徴する。
マルティオス月〔3月〕に。もし雷が鳴れば、その場所場所に小麦の腐敗を象徴する。だがもし地震が起これば、大暑熱と諸々の心配を明らかにする。
マイオス月〔5月〕に。もし雷が鳴れば、人間どもに諸々の病を明らかにする。だがもし地震が起これば、いかほどの地方が混乱することか。
イウゥニオス月〔6月〕に。もし雷が鳴れば、多彩な風が (146) 吹くだろう。だがもし地震が起これば、著名人たちの流罪。
イウゥリオス月〔7月〕に。もし雷が鳴れば、小麦とその他の果実の腐敗を明らかにする。だがもし地震が起これば、知者たちが逝去するだろう。
アウグゥストス月〔8月〕に。もし雷が鳴れば、愛友たちと敵たちと美しい者たちの破滅。だがもし地震が起これば、数多の病気の益を明らかにする。
2019.01.21. 訳了
[雷と地震]
雷だけが起こる場合と、地震だけが起こる場合とが対照されていて、両方が重なって起こる事は想定していないらしい。だが、次の141「雷占い」では、両方が重なる場合〔「もし地震まで起これば〜」〕とそうでない場合〔「だがもし地震が起これば〜」〕とで使い分けがなされていると思われる。
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