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back.gif太陽の諸々の徴について

ギリシア占星術文書目録4350_057

嵐と風の大気中における諸々の徴について




[底本]
TLG 4350 057
Peri; tw:n ejn tw/: aevri shmeivwn tou: te xeimw:noV kai; tw:n ajnevmwn(e cod. Matrit. Bibl. Nat. 4681, fol. 163v)
Astrol.

Date of manuscript = A.D. 14
K.O. Zuretti, Codices Hispanienses [Catalogus Codicum Astrologorum Graecorum 11.2. Brussels: Lamertin, 1934]: 174-177.



11,2.
(174)

嵐と風の大気中における諸々の徴について

 熟知すべきは、嵐と風の徴はどんな日にでも成就するというのではなく、月の第3日ないし第4日頃に生じるかぎりの徴、これが月の半分、すなわち第7日まで期待すべきだということである。月の〔残り〕半分に生じるかぎりの〔徴〕、これはその15日まで、つまり望月(ajpovcusiV)まで〔期待すべきだということである〕。満月つまり第14日に生ずるかぎりのこと、これらは第18日ないし第22日のときに期待すべきだということである。これ〔月〕が朔のときに生ずるかぎりのこと、これは第3日ないし第4日まで期待すべきだということである。

 太陽の徴について。太陽と大気との相違は、月〔と大気との相違〕よりも決定的である。というのは、日の主権者はより明瞭な徴を示すからである。またもし変化が大気よりも大きく強力でないとしても、支配されることはない。というのは、軽さをばらし散らせるからである。そこで、沈んだ濃厚なものらを光線で解くために多大な強さを有すると、それらに負けて、より大きな嵐を予告する。そこで、太陽の輪が多彩だが回帰的に?新たに上昇するのが見えると、嵐を期待すべきである。だが大気の濃厚さと湿度の中を落下して輪をそのような多彩で回帰的にあたかも紅く見えるように見えさせる。すると等しいものを虹の上に惹起する。というのは、ここでも大気の湿気と濃厚さの中に太陽が落ちるので、虹を上昇させるからである。
 もし清浄で汚染されない太陽が沈もうとして西方に離れると、次の日に好天を象徴する。
 太陽の多彩さがその固有のものでないが、くすんだ大気の掩蔽によって視角の幻視が起こる。なぜなら、中央が見えず、輪の視角が明るいので、???
 もし太陽が上昇したり沈んだりするとき、
 もし両方の???に
 太陽の光線が北方に分裂し、南方に投射するが、中央が照るとき、雨を象徴したり風を象徴したりする。なぜなら、光線が分裂して見えるのは、その太陽の徴候ではなく、われわれの視角のせいだからである。というのは、もし目蓋を下げたり閉じたりして燈火を注視すると、われわれに光は持続的に見えず、光は歪んで散っている、そのように、 (176)  
 (……)そして色づいた太陽が上昇するか、???とともに沈むか、あるいは両方の部分から幻日の雲と光線を有すると、嵐と粒雨の明証である。
 太陽が上昇し、光線の周りに暗い雲を有するとき、豪雨を期待してよい。太陽が多彩な円かやや火のような円を有するか、紅い光線を発するか、一部にいわゆる幻日の雲を有し、もし雲の形がやや火のようで、小さな光線のようにみずから発するなら、風の証明である。太陽が清浄で曇らされることなく、着実に且つ雲なく上昇すると、好天の証明である。太陽が上昇しつつ、もし先行する雲をほとんどもたないなら、豪雨を象徴する。太陽が上昇しつつ、もし清浄な色をもつなら、好天を象徴する。だがもし火のように思われるなら、燃えあがるような風を予兆する。太陽が上昇するとき、もし薄い雲が大気の周りに宙吊りになるなら、粒雨になることを象徴する。もし太陽の側面の光線が先立って上昇すれば、風と混乱を象徴する。
 太陽が上昇するとき、もし多数の雲が正中へと先導するなら、嵐を象徴するが、なおそのうえに光線が多数の雲に遮られても、やはり嵐を象徴する。だがもし光線の或るものらは北へ、或るものらは南へと延びるが、太陽の周りに小さく見えるかぎりは、雨と風を期待すべきである。
 太陽が、水中からのように雲の中から上昇し、上昇した後、炎のように見えると、嵐を象徴する。しかし雲のような光線を有すると、嵐と粒雨(uJetovV)を象徴する。
(177) 紅くて黒くなった太陽が上昇すると、雨になるだろうことを明らかにする。
 沈む太陽が、もし左方の部分に近く雲を有すると、雨を期待すべきである。
 沈む太陽が泥のようなら、雨と風の密告者。
 北風が吹くとき太陽が沈むとき、もし北の部分からは紅い雲を引き寄せ、南からは黒いのを引き寄せるなら、好天を象徴する。さらに南風が吹くときに沈みながら、もし南から紅い雲を、北からは黒い雲を〔引き寄せる〕なら、好天を象徴する。だがもしそれらの逆になるなら、嵐を象徴する。
 西方に太陽が雲をもつと、嵐の夜を象徴する。
 青白い太陽が沈むと、好天を象徴する。
 太陽が雲の只中に沈むと、嵐を象徴する。円光が太陽のまわりにできると、嵐を象徴する。だがもしその円光がもっと近くにもっと黒くできると、より激しい嵐。だがもし二重にもなると、非常に難儀な〔嵐〕になるだろう。

2017.10.17. 訳了

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