惑星の諸々の刻限について
ギリシア占星術文書目録4350_069
7惑星の発見について
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[底本]
TLG 4350 069
Peri; th:V tw:n eJpta; planhtw:n euJrevsewV (e cod. Ath. Bibl. Publ. 1265, fol. 3v)
Astrol.
Date of manuscript = A.D. 16
Vernacular
A. Delatte, Codices Athenienses [Catalogus Codicum Astrologorum Graecorum 10. Brussels: Lamertin, 1924]: 69-70.
10.
(69)
7惑星の発見について
ところで知れ 7惑星の日々は、イウゥニオス月の第13日から始まる。そこでその日を発見したければ、イウゥニオス月の第13日から、汝が欲する日まで合算せよ、そして、(70) 汝が見出すかぎりの日々を2倍せよ、次いで、これを7で割れ。そして余りが1なら、太陽の日。余りが2なら、金星の日。3なら、水星の〔日〕、余りが4なら、月の日、余りが5なら、土星の日。もし余りが6なら、木星の日と言われる。もし余りが7なら、火星の日である。また発見せよ 夜の第1刻限から第24刻限まで、惑星と同じ日が始まる。また汝は、その初めの地域をもわかりやすく理解することができる。イアヌゥアリオス月第13日は水星のいかなる地域であるか。見よ、火床も???。
Inserta est tabula, qua planetarum in singulis diebus po-
sitiones indicantur. Iunio mense incipit: α λιο?, β? ?ρμ??, γ?
Κρ?νο?, δ? ?ρη?, ε? ?φροδ?τη, ?? Σελ?νη, ζ? Ζε??, et sic dein-
ceps. Annorum bissextilium altera series instituta est, quae a
mense Martio initium capit: α? ?λιο?, β? ?ρμ??, etc.??
見よ、諸惑星の配置と発見を刻し、明示しよう、また学べ、ペブルゥアリオス月が29日間を有するとき、時間は閏でもあり、マルティオス月が始まろうとする??。そのとき、諸々の閏月において??マルティオス月の???を始めよ、第12日に至るまで支配し?廻せ。???。そのとき決して忘れることはなかろう。また次のことも発見せよ 上記の諸惑星のうち或るものらは吉、或るものらは凶、或るものらは共通である。吉星は3つ、木星、金星、月である。凶星は2つ、<土星と火星>である。太陽<水星が>共通と称されるのは、その他の星々ないし美しい星々をともなえば吉星だが、悪しき星々をともなえば凶星となるからである。土星と火星は、自然本性的に凶星である。
2018.12.23. 訳了
[惑星の吉と凶]
古代人は惑星や十二宮の各宮を分類するのに、温と寒、乾と湿というそれぞれ対立する4つの特質を用いた。……温と湿は多産で生命をもたらし、寒と乾は危険で死をもたらす。この4つの特質は、4つの基本要素(水、火、空気、土)と4体液(血液、胆汁、黒胆汁、粘液)やそれから派生した体(気)質(多血質、胆汁質、憂鬱質、粘液質)にそれぞれ対応している。
[行動型の人間]
温と湿の体質は多血質に対応し、行動的で、よく働く。
湿と乾の体質は胆汁質に対応し、行動的で、政治や軍職の素質がある。
[思索型の人間]
寒と乾の体質は神経質や憂鬱質に関連し、芸術家や創造豊かな人や学究的な人を生む。
乾と湿の体質はリンパ質と粘液質に対応し、その当事者は瞑想家や感情的な人間や科学者、あるいは造形美術の大家であったりする。
プトレマイオスによる惑星が有する占星術上の性質
太陽は温で、男性的、きわめて幸運である。
月は湿で、女性的、幸運である…………。
両者は燈火星である。。
水星は、自分と相をなして自分を支配する天体からその性質を借りる。
金星は穏健で、寒と湿、女性的で幸運である。
火星は温と乾、男性的で不吉である。
木星は穏健で、温と湿、男性的できわめて幸運である。
土星は寒と乾、男性的できわめて不吉である。
しかしこうした特質は、当の天体が日周運動を行う際太陽に先行するか後続するか、またその軌道を順行しているか逆行しているかに応じて、強められたり弱められたりする。
(ポール・クーデール『占星術』)
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