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back.gif諸惑星の似像について

ギリシア占星術文書目録4350_073

<惑星の薫き物について>





[底本]
TLG 4350 073
<Peri; tw:n qumiamavtwn tw:n eJpta; planhtw:n> (e codd. Ath. Bibl. Publ. 1265, fol. 9v + Ath. Bibl. Soc. Hist. 115, fol. 9)
Astrol.

Date of manuscript = A.D. 16 & 18
Vernacular

A. Delatte, Codices Athenienses [Catalogus Codicum Astrologorum Graecorum 10. Brussels: Lamertin, 1924]: 82-86.



(82,a)
(82,a)
薫き物について
 各惑星の手近で分離可能な薫き物を汝が有するために:各惑星に対して祈りと諸々の誓いを汝が言う際に、その刻限に汝が投じ、燻すため、その薫き物も以下に我々が書くとおりである。
(182,b)
見よ 7惑星の薫き物をも明らかにせん。
 各惑星の手近で分離可能な薫き物を汝が有するために、各惑星に対して祈りと諸々の誓いを汝が言う際に、各々の刻限に汝が何を投じ、何を燻すべきか、またその薫き物も以下に我々が書くとおりである。
 土星という惑星の初め。  サッバトンに君臨するのは土星。見よ、その薫き物をも。
 その刻限に必要をなす場合に (83,a) いかなる薫き物を燻すのがふさわしいか:薫き物、つまり、黒い驢馬の爪と蛇の頭、胡椒とアロエ〔Dsc.III-25〕を見つけて、これを説明し?、(83,a) その権限において、汝に贈り物をすることを汝が願うということを燻せ。で、その徴は???
@3{70 Sequuntur signa suffimentorum}70
 また印章は次のものである
@3{70 Sequitur signum sigilli}70
 土星の薫き物は (83,b) 以下のものらである:乾し?無花果と黒い驢馬の爪、つまりガイダロス〔アラビア語「驢馬」?〕の爪と、蛇の頭、黒胡椒とサリ・サプゥル〔カヤツリグサ?〕。そして土星の固有の時間に (83,b) これらを燻せ。
その徴をも見よ
@3{70 Sequuntur signa suffimentorum}70
@3{70 Sequitur signum sigilli}70
 木星の薫き物は以下のものらである。クシュラロエーつまりクシュロバルサモン〔Dsc.I-18。Plin.HN12.118〕、シナモン〔Dsc.I-13〕、オピオン〔メボウキ油、Dsc.I-59〕、ティアピとカムプラつまりキュアピリ、ペリステレオーン〔Dsc.IV-60,61〕の実。そうしてこれらを、汝の必要のために木星の刻限に燻せ。(84,b) 徴は以下のものら
@3{70 Sequuntur signa suffimentorum}70


(84,a) 印章は次のものである
@3{70 Sequitur signum sigilli}70
 第5〔曜〕日に君臨するのは木星。見よ、その薫き物をも。
 木星の薫き物は以下のものらである:クシュラロエーつまりアムペルカクつまりクシュロバルサモン〔Dsc.I-21。ジンチョウゲ科の植物。Plin.HN12.118〕、シナモンとオピオン、ティアピとカムプラつまりキュアピリ、またペリステレオンの実。そうして汝の必要な際、木星の刻限にこれらを燻せ。その徴は以下のものら
@3{70 Sequuntur signa suffimentorum}70
印章をも見よ
@3{70 Sequitur signum sigilli}70
(84,a) 火星の薫き物:カタス?血と馬の隨、瀉血の血と大烏の髄を見出せ。で、その徴は以下のものらである
@3{70 Sequuntur signa suffimentorum}70
またその印章は次のもの
@3{70 Sequitur signum sigilli}70
 第3〔曜〕日に君臨するのは火星。その薫き物をも見よ。
 火星の薫き物は以下のものらである:流血?と言葉なき動物の隨、瀉血の血(ひとが瀉血されたときに血を採れ)、また大烏の隨。そしてこれらを固有の刻限に燻せ。その徴とは
@3{70 Sequuntur signa suffimentorum}70
その印章をも見よ
 太陽の薫き物。モスコカリュドン〔〕、カシア〔Dsc.I-12〕、ピストゥラ〔〕とトリアンタピュッロン〔〕の花と、ステュラクス〔Dsc.I-79〕の実を取れ。そうして徴は以下のものら
@3{70 Sequuntur signa suffimentorum}70
 第1曜日は主日である。主日に君臨するのが太陽である。薫き物をも見よ。モスコカリュドン〔〕、カシア〔Dsc.I-12〕、ピストゥラ〔〕とトリアンタピュッロン〔〕の花と、ステュラクス〔Dsc.I-79〕の実を取れ。そうして (84,b) これらを太陽の刻限に燻せ。また太陽の徴も (85,b)

(84,a)
(84,b) 太陽の刻限に以下のものらを燻せ。して太陽の徴は以下のものらである
@3{70 Sequuntur signa suffimentorum}70
で、その印章は次のものである
@3{70 Sequitur signum sigilli}70
 (これらの刻印は書板の中央に刻される。だが印章はこの書板から外され、書板を二つ折りにして、後者の上に印が刻される。この惑星のみならず7惑星においても、この刻印の上に刻される。この書板を二つ折りにしてその上に印をも記せ)。
 金星の薫き物。仔牛、クシュラロエー、アルメニア土〔Dsc.V-105?炭酸銅〕を見つけ出せ。これらをその刻限に。ただし、あらゆるものの中で (85,a) 純粋で、無処理のものであること。また徴は以下のものらである
@3{70 Sequuntur signa suffimentorum}70
だが印章は以下のもの
@3{70 Sequitur signum sigilli}70
 準備の日に君臨するのは金星。<見よ>薫き物をも。
 金星の薫き物は (85,b)以下のものらである:仔牛、クシュラロエー、アルメニアの、あるいはキュレルメネー?土。これらを金星の刻限に燻せ。また徴は@3{70 Sequuntur signa suffimentorum}70
錫は@3{70 Sequitur signum sigilli}70

(86,a) 水星の薫き物。清浄な仔牛の排出物?、蜂の巣、ラダノン〔Dsc.I-128〕とカラミオンの根を抽出せよ。徴は以下のものらである
@3{70 Sequuntur signa suffimentorum}70
印章の方は次のもの
@3{70 Sequitur signum sigilli}70
(86,b) 第4〔曜〕日に君臨するのは水星。薫き物をも見よ。
 水星の薫き物は以下のものらである:清浄な仔牛の排出物?と蜂の巣つまり野生蜜蜂とラダノン〔Dsc.I-128〕と、カラミオンの根を抽出せよ。そうしてこれらを汝の用をなす固有の刻限に燻せ。水星の徴は以下のものらである
@3{70 Sequuntur signa suffimentorum}70
印章の方は @3{70 Sequitur signum sigilli}70 である。
 月の薫き物。蜜蜂の白い巣と (86,a) クロコス〔サフラン〕、月桂樹の根[と]ルゥナリア〔〕のコリュペーンないしバトスの根を見出せ。また徴は[以下のものらである:……]また印章は次のものである
@3{70 Sequitur signum sigilli}70





7惑星の薫き物の終わり。
 第2〔曜〕日に君臨するのは (86,b) 月。<見よ> その薫き物をも。
 月の薫き物は以下のものらである:蜜蜂の白い聖なる巣とクロコスと月桂樹の根とルゥナリアのコリュパイスすなわち<芍薬の>根とバトンの根。そしてこれらを月の刻限に燻せ。そして徴は以下のものらである
@3{70 Sequuntur signa suffimentorum}70
<一方>印章の方は
@3{70 Sequitur signum sigilli}70

2019.06.07. 訳了

[クシュラロエー]
 xulalovh=xulobavlsamon=ajmperkakとして述べられている。ディオスコーリデスによれば、これは「カンラン科の植物(没薬ミルラが採取される)」の木材のことである(Dsc.I-18)。アムペルカクはアラビア語由来か?

[カムポラ]
 kamfovra=kavmfra=kuavfiri

forward.GIF7惑星の香について