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back.gif以下は、昼間の諸々の箭

ギリシア占星術文書目録4350_111

さまざまな抜粋





[底本]
TLG 4350 111
Excerpta varia (e cod. Oxon. Cromwell 12, p. 1222)
Astrol., Astron.

Date of manuscript = A.D. 15-16
S. Weinstock, Codices Britannici [Catalogus Codicum Astrologorum Graecorum 9.1. Brussels: Lamertin, 1951]: 179-182.



9.
(179)

 お告げや諸々の報せが、当のお告げの到来時に聞かれるとき、観察しなければならないのは、時間の支配者たる星々や、各々の場やクリマの度を支配する星 — お告げはここからやって来るのであり、お告げは何らかの星の〔お告げなのである〕—、および、各々の星の隔たり — 時間の初めの隔たりからお告げの際に現在する隔たりまでがどのように変形したか、あるいは、お告げが生じたその刻限における〔隔たりが〕どうであるか、である。またもし、場所場所の主人たちが邪悪で強力であれば、お告げは邪悪で確実である。しかし、邪悪ではあるが<しかし>取るに足りないものであれば、お告げは邪悪ではあるが、確実ではない。しかし、幸運箭あるいはその主人そのもの、あるいはその内にある度の支配星も同じ〔星〕に同調するであろう。そしてもし、両者から、どちらかの仕方でひとつの判断が証明されるなら、お告げと託宣が出てくるのは確実に明らかである。しかしもし、片や美しい情態にある人、片や逆の状態にある人が意見一致しなければ、お告げは真実だが、結果が異なることになろう。しかし月は、たいてい、お告げがどのような結果になろうと、独自の決まりと、かつて用いたことのある観測を基に明かすであろう。

(180) 各々1つのクリマを支配あるいは王支配する〔星々〕にとって、普通の日々の変化する行事のうち何が結果するかは、次のようにして認識する。この方法は多くの行事に、誕生については特に共通である。各々の星の星位の変化をその都度全時間にわたって精確に見よ。然々の時にそこにおけるクリマの主人となる星の配置が障弊されるときは、クリマのその支配星もそこに横たわるあらゆる星々も障弊されるだろう。そこでこの星だけでなく、時間の初めに障りをなす幸運箭をも観察しなければならない。で、どれほどかが明示されるのは、諸々の宮におけるこの<星>の星位の度数と、観察される吉兆ないし凶兆によって、とりわけ、観察が四分の一対座ないし二分の一対座によってである。とはいえ、星々の緯度と経度を観察し、かくてそれらの強度や活動力によって何が結果するかを言わなければならない。

 昇交点が吉兆をともなえば善、凶兆をともなえば悪であるが、降交点は何をともなっても悪である。このこともまた我々にとっていつも最大の判断基準になるだろう。時間の覇権者の開始は、下降的・支配的順序の第2・第3段階の場において、彼らと国民の事を明示するだろう。
 我々が明示するのは、降交点において、支配者たちや家臣たちや将軍たちや王自身の事を明らかにする〔星々〕は何か、ということである。なぜなら、時間の覇権者が移動すると、諸々の徴候が時間の初めに遭遇する諸々の宮において、あるいは開始を、あるいは角距離を完全につくるからである。

 火星の四分円支配についても、我々は万事を美しく且つ明白に述べられる。また、自余の星々についても述べよう。
 金星が四分円を支配するときも、戦争のロゴスが更新されるだろう。だが、凶兆が南中しないかぎり、活動は起こらないだろう。より勝った者やより拙劣なものであれ、より多いものやより少ないものであれ、前述の行道 (181) やロゴスどおりである。また、いずれかの場所に各クリマの支配星ないしトポスの支配者の変化がある場合も、トポスないし区界ないしクリマの決定と変更がある限りそうである。また、固有の専権の分離が確立したが、反対のものを後追いする場合。また、吉兆を後追いするか、気性と怒りをもって確立する場合。さもなくんば、その逆。
 また、月が四分円を支配するときは、平和を明らかにする。数々のお告げと報せ、あれこれの使徒たちと書簡を。また、闕けるときはより少なく、付け加わるときは、多くの光により多く。しかし<太陽>から最大の反射をなすと、諸々の宮の真ん中を通して有害でより長期の???を明示する。しかし接近するときは逆である。というのも、そ〔月〕の公転周期は、初めの方は遅いが、終わりの方では速いからである。
 太陽が四分円を支配するとき、とくに美しい情態の時、愛と王たちの友愛を明示する。
 しかし水星が四分円を支配するとき、平和と王たちや専権者たちの会談、彼らの子ども誕生と豊作を<明示する>。しかし東方部では、掠奪者の襲撃と小さな策謀を。
 火星が、戦争の兆しとして、東方にあって、戦争が東方から動けば、これを増大させ、その勝利は西方にあろう。しかし西方にあれば、逆である。しかし、勝利の速さ遅さ、戦争の増大や他にも求められるかぎりの事柄は、星相とか位置とか、動きとか静止とかの性質によって明示されるだろう。いや、さらに、木星と土星が迅速に公転するときは、諸々の族民とかトポスとかのアレースの迅速な勝利を〔人々は?〕言う。もし逆なら、逆である。また、獣帯星座が二重身であるときは、戦争も2倍になるだろう。だが〔獣帯星座が〕多形であるなら、数多くのトポスにおいても生じるだろう。しかし転回宮なら、変化するだろう。いかに、またいかなる仕方でそれと自余の星々の星相を球体の中で<……>止まるだろうと言う人たちがいるが、わたしはそうではなく、留まるとおりに見出されるだろうと〔わたしは言う〕。
(182) 各獣帯星座の諸々の自然本性と、それらの親らの主人の諸々の性情〔混合〕と星相を云うことを妨げるものは何もない。されば、土星と木星は人間の形をした獣帯星座の中で合をなすと、多数の人間どもの破滅を明示するが、自余の獣帯星座の中では、自余の生き物たちの〔破滅を明示する〕。また、昇交点をともなって、白羊宮と人馬宮と獅子宮(王的三角宮のことを言っているのだが)の中に見出されると、疫病死の前兆をなす。しかし、金牛宮と処女宮と磨羯宮(†残りの†三角宮)の中になら、四足動物の子無しと大地の果実の不作を。しかし、双児宮、天秤宮と宝瓶宮という三角宮内に生じるか、あるいは、上昇点あるいは特に西方から互いに見合うと、女たちの破滅があることを<象徴する>が、生まれる子どもは器量よしである。観察時ないし別の混合時に火星が南中するとには、次のことも明らかである。もし、時間の初めに火星と上昇点とが互いに二分の一対座となるか、あるいは、上昇点の区界ないその他の〔星々?の〕〔上昇点の区界〕を保持するとき、その時間に飢饉、戦争、掠奪者の支配が生じるだろう。またもし、すべての星々?なら、滅亡もより多いが、すべてでないならば、より少ないと。もし土星と昇交点とが対座するか、上昇点の区界を土星が占めるなら、はなはだしい寒気、雹、嵐が生ずるだろう。しかしより多いか少ないかは、星と上昇点が存する獣帯星座の性情と自然本性と、自余の星々の星相から判定されるだろう。残りの、巨蟹宮と天蝎宮と双魚宮という三角急は、上述の星々のあらかじめ生じる星相そのものの内に生じようとも、雨の欠乏を明示し、海に諸々の混乱が生じ、善良な人々が盗賊に遭い、心義しい人々が追跡されるだろう。火星が証言するときには、殺害されさえするだろう。しかし月が証言するときには、災悪を被ることなく救済されるだろう。金星のときは、迫害の忘却のおかげでやはり……

2018.12.06. 訳了


[四分円・四分の一対座・三分の一対座・二分の一対座]
 図解すれば一目瞭然であろう。
[四分円(tetarthmovrion)] tetramorion.jpg
 [三分の一対座(trivgwnoV)] trigonus.jpg
 [四分の一対座(tetravgwnoV)] tetragonos.jpg

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