兄弟について
ギリシア占星術文書目録4350_233
行為・生活態度・術知について
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[底本]
TLG 4350 233
Peri; pravxewV kai; ejpithdeuvmatoV kai; tecnw:n (e cod. Venet. Marc. 335, fol. 115)
Astrol.
Date of manuscript = A.D. 15
A. Olivieri, Codices Veneti [Catalogus Codicum Astrologorum Graecorum 2. Brussels: Lamertin, 1900]: 190-191.
2.
(190)
第118章。行為・生業・諸々の術知について
行為と生業に関するロゴスは必要不可欠なものであるから、知識の不謬性のために様々な淵源から抜粋することにわたしは真剣に従事した、いや、行為における厄を先ず探求せよと述べ立てたアヌゥビオーンをわたしは称賛する、
さもなくんば、そのひとの輝かしい術知にも
運にも通じることなきゆえに
つまり、厄に関するロゴスを先ず究明しなければならない(痛風病みが走者になるとか、手が不具の者が靴屋になるとか、目の見えない者が仕立屋になるとかいうことが、いったいどうしてできようか)ということである。
されば、厄に関するロゴスを予め考察したうえで、行為の性質へと進もう。そこで、諸々の行為の与え手は以下のものら、つまり水星、金星、火星であるが、実践的トポスとは、ホーロスコポス〔Ascendens〕、地平下の中天〔Imum Coeli〕、およびこれらの次に来るものら〔基本方位つまりMedan CoeliとDescendens〕もちろん第6トポスと運の箭と月の合と7日前ないし7日後の〔トポス〕は、東の星の出現〔heliacal rising〕ないし西の上昇〔太陽から15度離れたときの月の出〕 である。そこでもし、水星と金星と火星が中天とホーロスコポスから逸れたら、そういう者たちを とりわけ、中天の支配星が余所余所しい宮内に偶有すると 活動しがたき者たちとなす、というのは〔その星〕自身も中天に偶有して行為を与えるからである。そこでアヌゥビオーンも謂っている、月が合ないし満月からどの〔星〕に現れるかを探求し、その〔星〕に対して行為を言わねばならない、と。例えば、もし金星に対してなら、諸々の行為を女たちから有し、もし木星に対してなら、裕福さと恰好よさを、もし火星になら、兵士的性格を、もし水星になら、学者性を、もし土星になら、思索に耽る者、(191) 管理者、家政者を。またもし、行為をもたらす〔星〕が固有の宿に偶有するなら、自身がおのれ自身の自然に従ってもたらすが、もし余所余所しい宿にあるなら、宿主たる惑星をも迎え入れる、例えば、もし人馬宮ないし双魚宮にの内にあれば、諸々の行為を呼び名高く有名、陽気なものとなす。だがもし金牛宮、宝瓶宮の内になら、汚く、苦労多く、破廉恥なものにする。だがもし白羊宮、天蝎宮の内になら、武器ないし火ないし鉄ないし頑固ないし公的行動によって。だがもし木星もこれらの〔星々〕に???なら、神官たちとか秘儀に与った信女たちの内に。だがもし水星の宿の内になら、???。だがもし獅子宮の内になら、???。だがもし夜間になら、??????プトレマイオスが教えているとおりである。別のものらも以下のごとくである。例えば、火星と土星と太陽が活動的なトポスの内にあると、中天とホーロスコポスには特徴的に船乗りたちをつくる。水星が第3度に火星が第9度に〔あれば〕猟師たちを。火星と水星が金星の宿ないし区界に〔あれば〕医師たちを。火星と水星がホーロスコポスないし中天に〔あれば〕、競技者たち、大胆な者たち、戦争好きたちを。土星は活動性をもたらす。土星が???中天において余所余所しい宮の内に、見ずに関わる術知を与える、例えば水を引く者たち、園芸家たち、漁師たち、感慨業者たちを与える。土星・火星・月がホーロスコポスないし中天にあると、哲学者たち、弁論家たち、占星術師たちを。巨蟹宮、天蝎宮・双魚宮に星位を占め* * * 、木星・土星が地平線下にあると、薬草採集者たちを。土星がホーロスコポスを占め、火星が沈みかけだと猟師たち、野獣と戦う者たち、あるいは、犬に喰われる者たちを。土星と月が沈みかけだと、水に関係するトポスで生活する者たち、船乗りたちを。ただし、諸々の合や、月と諸々の宮との影響のすべての成就や、随伴して昇る諸星のデカンの成就を探求しはするが、行為の箭やその支配星をも探求しなければならない これらも予知に寄与するからである ことは別である。
2019.03.03. 訳了
[アスケンデンスとドムゥス]
広い意味でのアスペクト、すなわち黄道十二宮におけるブラネットの分布 (constellatio)およびブラネット間の相対位置関係(aspectus)と共に役割を果すホロスコープの他の条件は、アスペクトの地球表面に対する位置関係である。これはアスケンデンス(Ascendens)とド厶ゥス(Domus)によって定まる。
地球自転の反映として、天球は諸星とともに日周運動をする。すなわち恒星もブラネット(太陽・月・惑星)も東の地平線から昇り、西の地平線に入る。それゆえ特定の時刻におけるアスペクトと地表との相対関係は,その時刻に黄道十二宮(シグヌム)のどの点が地平線から出現するか、そのシグヌム出現点によって決定する。この出現点のことをアスケンデンス(上昇点)という。……アスケンデンスを起点として獣帯一周天を東まわりに12の領域に区分し、これをドムゥスと名づけた(右図)。ドムゥスとは家(house, das Haus)の意味であるが、宿と訳するほうが適切かもしれない。ドムゥスの広さ(黄経範囲)は正確に30°ずつではなく、Domus IV の初端は地球のちようど反対側の子午線と黄道との交点に当り、この点をイームム・コエリー(Imum Coeli)と名づける;天の最低という意味である。Domus VIIの初点はアスケンデンスと正反対(180度)で、将に地平線に没せんとする黄道点;この点をデスケンデンス(Descendens, 下降点)という。そしてDomus Xの初端は今ちようど南中する黄道点で、これをメダン・コエリー (Medan Coeli)、すなわち天の中央という。
ホロスコープ占星術は、人の運命をアスペクトゥスとアスケンデンス(従ってドムゥス)とによって占う。そこで各ドムゥスは当然それぞれの占ト的意義をもたねばならぬ。フィルミクス・マテルヌスは次のように意味づけた:
Dom. I:生命全般についての解明;Dom. II:天分、富・財産に関すること;Dom. :兄弟・姉妹と友人関係;Dom. F :両親との関係;Dom. V : 子供に関すること;Dom.\I:健康に関すること;Dom. W:結婚;Dom.ll:死;Dom. K:宗教と旅行に関すること;Dom. X:生活、精神、居住の場所、技術・芸能など;Dom. :幸福;Dom.:不幸。
(荒木俊馬『西洋占星術』)
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