
ギリシア占星術文書目録4356_001
マサラの『アポテレスマティカ』から
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[人物]
マーシャーアッラーフ(Māshā‘all#x0101;h)、8/9世紀のアラビアの占星術師。バスラ出身のユダヤ人で、ペルシア系であったらしい。アッバース朝の翻訳運動に深く関わったのみならず、独自の文書をも書き、占星術をイスラーム文明の一学問として確立した。アブーマアシャル(ギリシア語名アポマサル)とともに、ラテン世界の占星術師に最もよく引用されたアラビア語版の著者。
[底本]
TLG 4356
MASALA Astrol.
vel Masha'allah al-Misri vel Messahala vel Messahalla
A.D. 8/9
Astrol.
Bagdadensis
TLG 4356 001
Ex libro apotelesmatico Masalae (fragmentum e cod. Vat. gr. 1056, fol. 242)
Astrol.
A.D. 8/9
A. Olivieri, Codices Florentini [Catalogus Codicum Astrologorum Graecorum 1. Brussels: Lamertin, 1898]: 81-82.
1.
(81)
最高の知者マサラの言葉、古の知者たちの著した諸書の数、および、諸書の力能を内容とする
マサラは云った。わたしが目にしたのは、古の知者たち(その大多数は知恵ある著書の (82) 著者たちであった)が、星学の一種の諸前提に関して、猜疑心を持っており、そのために、これを読む者の心に混乱が生じているとこだった。そこでわたしは、このような書を公にした、この〔書〕の中で、紛れもない事柄と、諸々のロゴスにまさる事柄とを、大いなる知者にして博識者たるプトレマイオスとヘルメースとの書物から、また同様に、わたしに先立って彼らの子どもたちに遺産として相続した著書からも、綜観的に明らかにするためである。さて、公刊された著書は以下のものらである。
ヘルメースは24巻を公刊した。このうち、誕生占星術16巻、質問について5巻、12宮の区界について2巻、そして意図について1巻。
プラトーンは7巻。つまり、誕生論5巻、そして質問について2巻。
ドーロテオスは11巻。つまり、誕生論4巻、質問について3巻、意図について3巻、そして合について1巻。
デーモクリトスは14巻。つまり。誕生論6巻、質問について4巻、合について2巻、意図について1巻、そしてクリマについて1巻。
アリストテレースは10巻。つまり、誕生論3巻、質問について2巻、星々と12宮のの力とその協和について5巻。
アンティクゥスは7巻。つまり、誕生論について5巻、そして質問について2巻。
ウゥアレース〔ウァレンス〕の10巻は、あらゆる著書の力を含む。
エラシストラトスは1<1>巻。つまり、誕生論4巻、星々に対する太陽の力について1巻、意図について1巻、質問について2巻、合について2巻、そしてパスタリア???について1巻。
ストコスも6巻。つまり、誕生論3巻、職について1巻。合について1巻、そして幸運と不運について1巻。
ペルシア人たちは44巻を公刊した。その中で、過去のことと未来のことを明らかにもした。さらに他にも大いなる必然の大著2巻を公刊し、第1巻は誕生論について、他は質問についてで、それぞれ要約の巻1巻(?)をもち、さらにまた要約として4章を有していた。これがまたインドに伝えられもしたが、われわれのもとには伝播していない。
以上が、われわれの時代に見出される著書であるが、これについて、すでに述べられたとおりであるが、わたしが明らかにもしたことは、大いに苦労して、流布している諸書から、綜観的に4章にわたしが編集し公刊した、ということである。
2018.05.08. 訳了
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