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ギリシア占星術文書目録4361_009

月の影響について





[底本]
TLG 4361 009
De lunae effectibus (e cod. Paris. gr. 2419, fol. 138)
Astrol.
Date of manuscript = A.D. 15

F. Cumont, Codices Parisini [Catalogus Codicum Astrologorum Graecorum 8.1. Brussels: Lamertin, 1929]: 178-181.
Cross Reference



8,1.
(178)

>第54章.月は、出生や破滅の際に太陽と関与しあうということについて.

 月についてはわれわれは言おう:これこそは、出生や破滅の世界に最大の働きを有する:なぜなら、これ〔月〕が天象の撥と名づけられるのは、それらの活動を奏でるからである。というのは、降雨や海や生き物や植物に関して、さらにまた諸々の病の危機の日々や、とくに海の干潮に関して活動を有するからである:というのも、月が満ちるときに海がともに満ちるが欠ける時には減少する:さらにまた、オーケアノスに、さらに多くの海々にも、何か驚くべきものが生じる:というのは、ペルシアの海やインドイ人たちの〔海〕やシノイたちの〔海〕や、それらに近い〔海〕やコーンスタンティノゥポリスの西の部分の〔海〕も、月が昇るときには、中天に至るまで海が満ちる。しかし中天から傾くときは、沈むまで海は引いて、そこにある船船も陸上に見出されるほどである:だが、沈んでから地平線下に降るや、海は満ちる……だが天底からホーロスコポスに昇るときには、低く抑える:そこで海が満ちるときに……、強力な風と波がこれに生じ、(179) そこの住人たちはこれ〔海〕から彼らの満潮の証拠にする:だが退こうとするときには、風と波が止む。このことが海浜地帯で活動的なことを人間どもは目にするが、大洋ではその〔海の〕増大が気づかれることなく、元に戻ることも〔気づかれることが〕ない。

第55章.月の諸々の活動について。

 われわれが先に述べたのは、月が海の上げ潮について実証する活動や、〔月が〕光を増すとき、上げ潮が多いに起こるということや、光が闕けるときに、減少する、ということであった:だがその活動を、諸々の身体においても、生き物らにおいても見よう:というのは、光がますとき、身体はより有能、より熱く、より湿となり、それら〔身体〕の増大は明らかとなるからである:だが光が闕けるときは、より脆弱となる。また、光が増すときは、樹液は外部に溢れるが、光が闕けるときには、内部に萎縮する。それどころか、脆弱さによって顕著に月の働きをわれわれは見る:なぜなら、月が光を増すときに病むかぎりの者たちは元期であるからだ:それが身体であるとき、諸々の病を力強く追い払う:だが光が闕けるときには、身体は無能であり、諸々の病に対抗するに不能である。だが、月によっては危機の日をわれわれは知る:というのも、その病の初めに駐留するか、六合になるか、四合になるか、衝になるところの固有のトポスと三合なるとき、このときこそ、その〔病の〕危機の日だとわれわれは言おう。だが、〔その時は〕生き物たちの毛に対しても活動を有する:というのは、光が増すとき、毛は短期間で生長し、濃密になり、豊富になる:が、光が闕けるときには、減少し、薄くなるからである。また次のようなことをもわれわれは目にする:というのは、(180) 夜だというので長い間座っていたり、眠っていたりすると、その身体が弛むか、しばしば帯下がおこるか、頭痛が突発する。そればかりか、肉が月の光が当たると、臭いや味が変わる。また〔月は〕母乳や卵にも働きを有する:というのは、月が光を増すと、乳房に母乳を満たす:生き物の髄も同様である:というのは、光を増すと、増大するが、光が闕けると、減少する。卵の白さも同様である:というのは、卵が、月が光を増すときに産まれるかぎりの卵は、白さの勝ったのを有するが、減少するときには、それ〔白さ〕をわずかしか有さない。そればかりか、昼夜そのものにも活動を有する:というのは、つきが東の第4度にあるとき、家畜の乳房に増大するのは母乳、隨、卵の白さであるが、ひとがこういったことを精査すれば、それらが明らかなのを見出すであろう。さらにまた、海や湖や河川の魚類も、光が満ちるときには、固有の巣から出かけ、海を彷徨い、肥育し、脂がのるのをわれわれは目にするだろう:だが光が闕けるときには、固有の隠れ家や、水のより深い部分に引きこもり、脂がのらないのを。また当の昼夜であっても、次のようなことを目にすることができる:つまり、月が地平線から中天にまで昇るとき、魚たちは開く:だが中天から下降するときには、身を締める?ということである。それどころか、爬虫類そのものも、月が満ちるときには、固有の巣や隠れ家から出かけ、身を開くが、光が闕けるときには、身を締める。そればかりか有毒生物そのものたちも、光が満ちるときには強く咬むが、光が減少するときには弱々しくである。ライオンたちも、光が満ちるときは、光が闕けるときよりもはるかに強く強奪を求める。また樹木も草も、月が光を増すときと中天に昇るときに (181) 生え、強力に生長し、満ち、果実をもたらすが、月の光が闕けたり、中天から下降するときには休息し、しばしばひからびさえする。それどころか麻や織物も、もし夜間に月の光の下に置くと、へたれ、切れることもしばしばである。また〔月は〕果実や、香草や、野菜についても働きを有する:というのは、光が満ちるときに、格段に生長し、光が闕けるときに、減少するだろう。以下のことも農夫たちは明らかにしている:というのは、野菜やネクタリンや杏や西洋南瓜〔Dsc.II-164〕や????アングゥリアや胡瓜〔Dsc.II-162〕は、月が満ちるときに格段に生長するが、闕けるときにはわずかしか生長しないからである。また諸々の鉱物も、月が満ちるときには生長し、輝くが、闕けるときには減少する、とくに真珠と貴石は著しい。  

2020.04.06. 訳了


forward.GIFダニエルの黙示/ダニエルの黙示(抜粋)