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犬儒派作品集成

クレスケンス

〔後2世紀〕



[略伝](出典:Wikipedia「Crescens the Cynic」

クレスケンス(Crescens)(後2世紀)
 〔アルカディアの〕メガロポリスの犬儒者、殉教者ユスティノスの同時代人。キリスト教作家たちは、破廉恥漢と言う。Tatian〔Tatian, Or. adv. Graec.〕によれば、彼は大罪で告発され、犬儒的職業によっても「完全に金銭欲の奴隷になること」を妨げられなかった人物だという。彼はキリスト教徒に対する辛辣な攻撃者で、彼らを無神論者だという。彼の論難はユスティノスによって却けられたが、その結果、クレスケンスは自分に対して死を策謀するのではないかと心配だと告げた。しかし、彼が本当にユスティノスの殉難の原因かどうかは、不確かである。というのは、彼はエウセビオスによってその罪を着せられたが、しかしながらこの非難は、Tatianの主張に基づいてなされたものであって、Tatianはただ単に、「彼〔クレスケンス〕は、他の人々には死を軽蔑すべしと忠告していたが、彼自身は死を恐れるあまり、大悪魔ユスティノスに対して死を策謀した」と言っているにすぎず、その策謀が成功したとは言っていないのである〔Justin, Apolog. ii,; Eusebius, H. E. iv. 16〕。エウセビオスの『年代記』は、クレスケンスによる攻撃を152-153年としている。

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