テレース
[略伝] 散文と詩とを混合したメニッポス風の諷刺、犬儒派的談論を書いたが、今は失われた。しかし彼を有名ならしめたのは『花冠(Garland)』 先行する2世紀間の詩人のエピグラム詩の大部な集成であって、作者と主題的連携とが交互に配されている。彼の序文(Anth. Pal. 4. 1)は、寄稿者すべての名を挙げ、それぞれに花の名をあてがっている。 彼自身の詩は、ほとんど完全にエロティックであり、少年にも少女にも無関係に呼びかけている。主題は先行するカッリマコスやアスクレーピアデースから採られているが、抜きん出た多才と表現の適切さで発展している。彼の言葉は時として単純であるが、しばしば多彩で、イメージはクピド、弓、松明、雷霆、蜂蜜といった伝統的なものであるが、その韻律は厳密な規則に従っている。 (OCD, A. D. E. C.) |