砂漠の師父の言葉(Ζ)
180."44t" 180.46 2 彼はさらに、美しく始め、聖なる師父たちに従う人々に言った、 最初の染色は、紫の染色のように、色褪せることがない。また、 若枝が容易に曲げられ、向きを変えられるように、従順に生きる修練者たちも同様である。 181.10 181.14 5 師父ヘーサイアースについて言い伝えられている、 あるとき、彼はしゅろの龍を取って、麦打ち場に行き、農夫に言う。「どうかわしに麦をくだされ」。するとこれに言う。「あんたも刈り入れをしなさったのですかい、師父よ」。彼が言う。「いいや」。するとこれに農夫が言う。「そんなら、どうして麦を手に入れようとなさる、刈り入れをしてないのに」。するとこれに老師が言う。「では、刈り入れをしなければ、報酬をもらえないのですか?」。農夫が言う。「そうです」。実にこういうふうにして老師は引き返してきた。そこで兄弟たちが、何をしたのかを見て、彼の前に跪いた、なぜそのようなことをしたのか教えて欲しいと願って。これに老師が言う。「まさに手本を見せたのじゃ、働かない者は、神からの報酬をいただけないという」。 181.34 181.40 8 彼がさらに云った、 誰かが悪に悪を報いることを望むときには、首を振るだけで、兄弟の良心を傷つけることができる。 9 同じ師父ヘーサイアースが、金銭欲とは何かと尋ねられ、答えた。「それは、そなたに配慮してくださることを信じず、神の諸々の約束に失望して、富を愛することである」。〔主題別21-1〕 10 さらに、中傷とは何かと尋ねられて、答えた。「神の栄光を知らぬこと、つまり、隣人に対する妬みじゃ」。〔主題別21-2〕 11 さらに、怒りとは何かと問われて、答えた。「争い、偽り、無知」。〔主題別21-3〕 184."9t" 184.10 2 老師たちは、師父アガトーンについて、アイギュプトスにいる師父エーリアースに、「彼は美しい師父です」と言うを常とした。すると、エーリアースは彼らに言う。「彼の世代にあっては美しい人じゃ」。そこで、これに彼らが言う。「昔の人々に比べるとどうなのですか」。すると答えて言う。「彼の世代にあっては美しい人じゃとわしは云うた。だが、昔の人たちに比べていえば、わしがスケーティスで見たことのある人は、まさにナウイの子イエースゥスのように〔ヨシュア1:123〕、太陽を天に止めることができた」。これを聞いて、彼らは仰天し、神を栄化した。〔主題別19-5〕 3 奉仕者である師父エーリアースが云った。「悔改めのあるところでは、罪にどんな力があろうか。また、倣慢があるところでは、愛のわざが何の役に立とうか」。 4 師父エーリアースが云った、 わしは、葡萄酒の入った瓢箪を自分の腋の下に抱えている人を見た。そこで、幻であることを〔暴いて〕悪霊たちに恥をかかせるため、兄弟に云った。「愛〔お恵み〕をしてくだされ、わしのためにそれを取り出してくだされ」。そして自分の外套を脱ぐと、何も持っていないことがわかった。わしがこのことを云ったのは、そなたたちが何かを眼で見たり、聞いたりしても、認めてはならぬということじゃ。ましてや、諸々の思案、評価、考え方思惟を見張らなければならない、連中がこれらのものを投げ込んだのは、魂が益なきことを思量するよう汚すため、理性をその過ちから、また神から引き離すためであると知って」。 5 彼がさらに云った。「人間どもが理性をもつのは、諸々の罪に対してか、イエースゥスに対してか、あるいは人間どもに対してか、である」。 6 彼がさらに云った。「理性が身体とともに詩編を朗唱しないならば、その労苦は無駄となる。というのは、もしひとが苦患を愛するならば、彼にとって後に喜びと安らぎの中にいたるからである」。
7 彼はさらに云った、 ある老師が〔異教の〕神殿に留まっていた。するとダイモーンたちがやって来た、彼にこう言いながら。「われわれの場所から立ち去れ」。そこで老師が謂った。「そなたたちは居場所をもたぬ」。すると、彼のナツメヤシの葉をあちこちにばらまき始めた。しかし老師はそれを集めつづけた。今度はダイモーンが彼の腕をつかんで、彼を外にひきずり出そうとした。しかし老師は、扉につくより早く、他方の手で扉をつかんだ、こう叫びつつ。「イエスゥスよ、どうか助けてください」。すると、すぐにダイモーンは逃げていった。すると老師が泣きだした。そこで主がこれに云った。「何を泣くのか」。そこで老師が言う。「彼らが人間をつかまえることを敢行し、こんなふうにすることをです」。するとこれに云われた。「そなたは不注意だった。そなたがわたしを求めるならば、そなたに何が起こるか、見たはずだ」。 185.10 185."19t" 185.20 2015.12.25. |