No. | 227 |
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Date: | Fri, 10 Aug 2001 00:42:31 +0900 |
Subject | 私は石原莞爾をこうみてます |
ハンドルネーム: | とり |
Name: | (匿名) |
E-mail: | (匿名) |
発言: | 私が読んだ本は『最終戦争論』・『虹色のトロツキー』・『(タイトル失念)石原莞爾』(中公文庫) 結論から申しますと、彼はよくも悪くも軍人であったと思います。 満州事変は軍事計画の面から考えると周辺諸国(ソ連・中国)参戦の可能性の考慮にいれたこと、本土の政治家が 現地の行動に追随せざる得ないことを予測し、さらに装備・兵力で劣る手持ちの部隊を最大限に生かすために迅速な 奇襲と攻撃を行った。 これらの点をみても彼が優秀な高級軍事官僚だったことは間違いないと思います。 しかし、その一方で官僚組織や政治執行部を無視した悪しき先例となった「独断専行」な行動と態度 周辺諸国・さらには勢力を伸ばしつつあったアメリカ合衆国に対する外交関係にたいする配慮の欠如 は彼が軍人としての世界観と国家観しか有していなかったというのが私の見解です。 核兵器・長距離飛行機などの予言(これは私は読んだかぎりでは「明確な予言」とは言えないと思います。 も当時の軍事関係者で鋭い感覚を持った人であるならばその登場を予測できたのではないでしょうか? 石原莞爾は優れた人物であり、特に当時の日本においては屈指の人物であったことは間違いありません。 しかし、軍人として優秀なのであり、彼の能力を政治分野で評価するのはいかがかと思います。 |