富田林寺内町は一向宗徒が都市計画した宗教的城塞都市である。 碁盤目状に道路配置されているが、 防衛のため遠見遮断の手法である「あてまげ」が使われている。
道路の路面のデザインに「あてまげ」を投影し、 背割水路や小橋など寺内町の都市デザインボキャブラリーを明示した。 石敷は、 厚さのある御影石のみ仕上げで表情をもたせ、 道も文化財にしたいと思った。 完成されたものは朽ちることから一部不完全な部分を入れるという伝統的手法に習い、 「板石の割れ」をデザインしたが、 これには竣工検査向けに説明書を書くことになった。
(日本の道百選に選ばれている)。
富田林寺内町の路面デザイン
久保都市計画事務所 久保光弘
わが事務所が詳細設計まで行った環境デザインが2つだけある。 昭和60年代初めに行った「道」と「橋」のデザインである。
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