考え方の流行 |
・地域特性 ・駅前のランドマーク ・都市ゲート ・ユニバーサルデザイン ・省エネ ・屋外広告物規制緩和 ・デザイン事業 ・パブリックアート ・案内所の設置 ・コミュニティ道路 ・大観覧車 ・その他 |
ものの考え方が流行し、 それに流されてなんとなく各自治体がやっている、 というところがあるのではないかと思います。
例えば、 「デザイン舗装」とか「デザイン照明」のように、 なぜか頭に「デザイン」という言葉が付くと、 予算が2割くらいアップして、 その2割で形を考えるという企画をやっていた時期がありました。 形よりも「デザイン○○」という考え方がひとつの流行になっていたのだと思います。
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右の写真では小さな川に架かる橋にも強烈な彫刻がされています。 また、 バスストップなどにも伝統的な彫刻が使われています。
確かに地域性や地域の伝統技術を知らせるためには良い方法でしょう。 しかし、 ストリートファニチュアでこのような表現をすることが本当に良いことかどうかは分かりません。 また、 このようなものを何と呼んだら良いのか難しいところがありますが、 ひとつの現象として取り上げました。
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右も同じタイプのもので、 長谷川逸子さん設計のドームがある丘に向かう道に連なっている照明です。
この手のデザインは枚挙にいとまがありません。 これも形の良し悪しよりも、 地域性をなんとか表現したいという考え方が伝染・流行して、 その表現が少し違うだけなのだと思います。 地域性を出すこと自体は悪いことではありませんが、 このような表現で本当に良いのかということです。 先ほどのさくらんぼくらいの愛らしさなら許せるのか、 というようなことも皆さんで考えていただきたいと思います。
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先日、 松本の景観デザイン賞の審査に加わりましたが、 蔵造りとなまこ壁の応募が沢山ありました。 役所の方も「蔵となまこ壁を出せば景観デザイン賞に入る」と誤解している人がいるのではないかと困っていました。
地域性とは、 昔ながらの伝統的なモチーフを踏襲していくことだけではないと思います。 各自治体が、 地域性を表そうと一生懸命になること自体は良いことですが、 その表現方法に問題があると思います。
右は水車で有名なまちです。 橋の親柱や高欄が水車をモチーフとしてつくられています。
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このパリの照明と先ほどのさくらんぼの照明は、 実は根本的なものは同じである気がします。 「これは良いが、 さくらんぼはだめだ」ということが言えるのかどうか、 に少し悩ましいところがあります。
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右の写真ではアールヌーボー様式のものから、 もう少しモダンな電話ボックスやキオスク、 公衆トイレなどが、 なんとなくフランスらしい材料や形態の使い方でできていました。
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この中に何か地域性を表現するヒントがあるのではないかという気がしました。
また最初にロンドンのベンチを紹介しましたが、 ロンドンの他のストリートファニチュアは鋳物でつくられかなり重厚なものになっています。 右の写真はポストです。 それぞれのストリートファニチュアに「city of London」のマークが権威を象徴し、 責任表示をするように付けられています。
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街路灯も鋳物でつくられています。
このように材料や色の使い方などに、 ロンドンらしいアイデンテティをもたせたストリートファニチュアが町のいたるところに設置されています。
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右は石と陶板でつくられたサインです。 このような陶板のサインが福岡でつくられるようになってから、 色々なところに普及しました。
これは考え方の普及と同時に、 陶板にシルク印刷で印刷できるというような技術革新による普及といえます。
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右は横浜の関内地区のサインです。
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右はカリフォルニアのサンタモニカのサインです。 ロサンゼルスオリンピックで有名なデボラ・サスマンが、 このサインのデザインと市内の路線バスビックブルーバスのカラーリングを行い、 サンタモニカのシティアイデンテティを出そうとしました。
同じようにカルバーシティや周辺のまちでも、 少しずつグラフィックを変えて行われています。
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右はプラットホームのサインです。 ユニークな形態になっています。
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これらには、 フランスの歴史的な背景よりも、 新しい造形で新しいアイデンティティをつくろうという意図が見えます。
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右の写真は少しひどすぎるかもしれませんが、 中にはロータリー倶楽部から寄贈されたものなどもあります。 これも形の良し悪しは別として、 駅前にモニュメントやランドマークを置くべきであるという価値観が流行して生じている現象だと思います。
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右は山梨県の勝沼町の駅前にあるサインです。
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右は外来者に分かりやすくするために設置された、 つくば研究学園都市のゲートです。
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どのような形が定着するかは分かりませんが、 都市ゲートという考え方は定着しつつあります。
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真ん中はさいたま新都心で試みられた音声サインです。
右は神戸にある様々な人に対応したベンチです。 座高が高かったり寄りかかることができたりと色々な機能を持っています。
これらは、 昨今のユニバーサルデザインの考え方がひとつの共通概念としてあり、 考え方自体が流行しているのだと思います。 従って、 出てくる形態には様々なものがあります。
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左はフランスのデファンスにある広場です。 真ん中はシドニーの街角です。
左はファーレ立川です。 パブリックアートをまちのアイデンテティをつくるものとして利用しています。 汐留シオサイトや六本木ヒルズのように、 最近のほとんどの計画にはアートの要素が含まれています。 その計画のもとに出てくるパブリックアートを、 ひとつの流行現象として捉えるべきなのかという問題があります。
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横浜博覧会の時につくられた大観覧車です。 本当は取り壊す予定でしたが、 なんとなくまちづくり感覚で残ったものです。 最近は臨海副都心や大阪のヘップファイブビルにもできています。
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右の写真のように、 公共交通だけでなく地下道の柱にもラッピングもされています。
広告によって行政が収入を得るというものの考え方も一種の流行現象と捉えることができると思います。
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右は亀戸のサンストリートです。 これらは、 色使いやプランニング方法などに共通性があり、 近年の商業建築にはジャーディ風の流行があるのではないかと思います。
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