いくつかの緑を紹介しますが、 私なりの評価を入れてタイトルに感嘆符や疑問符を付けています。
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普通の街の緑/大阪市空堀界隈
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大阪の空堀界隈の普通のまちです。 緑はまちのどこにあるのでしょうか。 写真中央に遠くの大きな木が見えます。 右下あたりには沿道の家の鉢植えの緑も見えます。 古い町には、 普通の街でも家々に緑を置くスペースが確保されていました。
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古い街の緑???/川越市
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古い街並みを生かしたまちづくりを行っている川越です。 多くの観光客が通る街路があり、 その沿道の各戸に空堀と同様に緑が置かれています。 しかし、 この緑は街並みになじんでいるでしょうか。
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歴史的街区の緑!!!/金沢市
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街区レベルで歴史的な街並みが保存されている金沢です。 鷲田先生が「巨木は都市の条件として大事である」と言われていましたが、 武家屋敷内の庭園に残された松や桜が街路からも見えるくらいに立派に育っています。 こうした緑は評価できるのではないかということで、 感嘆符を3つ付けています。
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計画的街区の緑!!!/大阪市
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OBPです。 プランナーやデザイナーが加わって、 緑の配置や樹種が決められた計画的街区です。 扇形の樹形や緑陰の多さ、 四季の変化をもたらす落葉樹であることなどを考慮して、 ケヤキに決められたのでしょう。 緑が大きく育ち、 まちの資産になっています。 これも良いのではないかということで、 感嘆符を3つ付けています。
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公園の緑/神戸市
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一般的に公園には緑があるものだと思われていますが、 公園の緑にも様々なものがあります。 震災直後には、 公園の緑の間にテントハウスがつくられ、 木には洗濯物が干されていました。 このような公園の緑の使われ方もあります。
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人工地盤公園の緑/吹田市江坂公園
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人工地盤にも公園ができ、 緑が植栽されています。 これは吹田の江坂公園です。
このような緑をどのように評価するべきか難しいところがあります。
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駅前広場の真新しい緑???/福岡県行橋駅前広場
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まちのあちこちに真新しい緑が配置されています。 「真新しい緑」とは植栽されてすぐの緑ということです。 駅前広場のモニュメントに加え、 ランドマークになる大きなクスの木が植えられています。 枝が切られており、 元の樹形に戻すには20年から30年はかかると思います。
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新しく生まれた水路の緑???/松原川
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これも真新しい緑です。 水に映る紅葉をという考えでもみじが、 また昔ながらの水路を再現するという考えで松が植えられているようです。 このように、 まちの中に復元あるいは新設された水路沿いの緑はこれからどうなるでしょうか。
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お濠の緑と水!!!/近江八幡市
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近江八幡の八幡堀の緑です。 古くからある柳や桜などが残された典型的な風景ですが、 しっとりしているということで感嘆符を3つ付けています。
先ほどの真新しい緑が、 将来このようなしっとりさを醸しだしてくれるでしょうか。
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広場の緑!/新宿区
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広場にも多くの緑が植栽されています。 関東では土壌の関係上、 ケヤキが大きく育ち、 緑陰をつくり、 ランドマーク的な緑にもなります。
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環境共生都市の緑?/山口朝田ヒルズ
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最近、 環境共生都市が流行しています。 環境共生都市には、 湿地を利用したビオトープがつくられることが多く、 環境共生都市とビオトープがセットになっている感じがします。 そばにはビオトープとほとんど関係のないような木が植えられていることもあります。
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市街地集合住宅の緑!/神戸市
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最近は市街地の集合住宅にも樹木とオープンスペースがセットになって洗練されたデザインで緑が構成されています。
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田園地域の住宅地の緑!/諌早けやき団地
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田園地域内の住宅地でも、 周辺の山の緑となじませるために緑が配置されたり、 斜面の処理を工夫して緑が保全されたりしています。
このように色々な緑が、 街や住環境の中に配置されていますが、 それらがファッションなのかモードなのかを判断するのは難しいことです。
そこで、 植物のデザイン自体ではなく、 「素材としての植物」「植物の配置」「植栽の場所」という断面から見ていくと、 ファッション性が形成される過程が見えてくるのではないかと思います。
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