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照明をモード化するために

 

 私がファッションとしての照明の仕掛けを何回もやってきた経験から、 これから照明をモード化していくための一つのプロセスとして、 ご提案したいことの一つは、 住民参加です。


住民参加型のあかりづくり

 最近はいろんなまちづくりが住民参加型で進められていますが、 私は住民と一緒になってワークショップであかりをつくっています。 光の博物館で昔のあかりや現在のあかりを体験してみようということを、 話し合っています。 そして実際に自分たちであかりを操って、 光のイベントをしました。 このイベントは地域活性化だけではなく、 日常の生活のあかりのレベルを上げていこうという目的も持っています。 あかりに触れ、 あかりを体験することで、 こんな使い方があるんだという発見やいろんな学習体験ができるわけです。

 さらには地元の草月流の方々に野外生け花をしていただいたので、 夜の散策を楽しんでもらうという試みもおこないました。 会場の中ではなくて、 普段使えない一般道の、 植栽帯の中で花を生けてもらったことは、 道であかりを使って楽しむ場づくりができているのではないかと思います。

 通常は建物の外側からライトアップすることが普通ですが、 最近は中からも色々試みています。 街として見た時の生活のあかりをどう演出するか、 津和野では今から10年ほど前に社会実験をおこなっています。 この社会実験の内容は後ほどご紹介します。


ITツールの活用

 情報化社会と言われていますように、 ITツールが発達しバーチャルリアリティシステムが出てきました。 これを使えば、 自分たちが考えた空間を自分たちで仮想体験できます。 いわゆる三次元の都市空間をリアルタイムに体験できるわけです。 そしてその中に自分が入り込んでいって、 ゲーム感覚で進め、 自分が考える通りのイメージをつくることもできるわけです。 具体的には、 舗装材をどんなものにするか、 植栽は桜並木にするか、 ケヤキにするかといったことが自由に体験できます。 しかもデジタルなので、 インターネットを通して、 誰もがアクセスでき、 自分たちの街をこんなふうにしたいということを自由に提言できるようにもなります。

 これはモード化していくための仕掛けにもなるんじゃないかと思います。

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