・名称:特定非営利活動法人水辺のまち再生プロジェクト
・地区:大川、堂島川、土佐堀川、東横堀川、道頓堀川、木津川、安治川と尻無川と寝屋川の一部
・組織:メンバー10名(代表理事中谷ノボル氏、他理事2名、監事1名、スーパーバイザー橋爪紳也氏)
・設立:2003年3月27日
水都大阪の再生を実践する
かつて大阪は「水の都」と呼ばれていた。そして今もなお市域面積の1 割を水面が占める「水の都」である。しかし、水辺の建物は川に背を向けて立ち並び、川や水辺の空間は人々の日常生活から遠い存在になってしまっている。近年に官民あげての「水都再生」への機運が盛り上がってきているが、水都大阪の再生を実現するためには、水辺の土地建物を利用する市民の他、不動産所有者を含めた、まちづくり意識の高まりが欠かせない。
大阪の今の水辺には人を集める魅力がない。まずは水辺に人が親しむ機会を増やすこと、それから水辺の景観をもっと良くしたり、水辺の建物や施設をうまく活用していくことが必要である。これらを具体的に実践していくことを目的にNPO法人「水辺のまち再生プロジェクト」は設立された。
NPOの活動内容は大きく三つある。
・水辺に面する建物などのデザイン化を促進し、水辺空間の景観を向上させること(景観)
・水辺の住宅とそこに居住する人が増えることを促進し、水辺空間の活力を取り戻すこと(住まい)
・水都大阪に関する有益な情報や資料を集めて、市民や観光客に提供すること(情報)
5 年の準備期間を経てNPOへ
大阪の水辺空間再生をテーマとしたまちづくり団体の設立準備は1998年春より始まった。この年、水辺の不動産の利用状況などの調査が開始されている。2002年9月には水都再生のための建築展「AQUATECTURE IN AQUAPOLICE」に出品し、「水辺不動産」の原形が提案されている。
2003年3月に1級建築士やグラフィックデザイナー、不動産コンサルタント、税理士、大学院助教授など6名が集まり、特定非営利活動法人の申請を行い、活動を本格化させている。
水辺不動産、水辺マップ、水辺ランチ…活動概要
現在の主な活動は以下の通りとなっている。
「水辺不動産」の企画運営
大阪市内の水辺にある物件だけにこだわり、インターネット上で不動産情報を紹介するサイトを企画運営している。水辺にもっと目を向けてもらうことで、水辺での暮らしや職を見直し、まちを活性化することをねらいとしている。
「水辺ランチ」の開催
毎月第3水曜日のお昼に中之島公園の東端にある通称剣先に集まって、手持ちの弁当を食べようという会であり、2004年3月から続けられている。多くの人にもっと気軽に水辺を利用してほしい、もっと身近に水辺の魅力を感じてほしいという思いから実践されている取り組みである。
ほとんど経費をかけずにできるイベントであり、水辺と出会う、人と出会う場として、とにかく継続していく