住みあう―見せあう
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造形が点在するみち

都市環境計画研究所 長谷川 弘直

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パブリックアートは身近なものと感じられているだろうか。

きらびやかで雑踏の都市に点在する刺激的な環境造形も、 それだけでは単なる退屈な「もの」にすぎない。

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画像t012-1 街角に突然巨大なモニュメントが現れる。

作品が建築と広場、 街のスケールと融合するのはむづかしい(大阪市堺筋本町)

画像t012-2 川沿いの緑の道と彫刻がスケール的に合い作品が景観のひとつになっている(大阪市大川沿い緑道)
画像t012-3 公開空地に巨石で人の足をイメージさせるユーモラスなモニュメント。

広場のデザインと見事に調和していて楽しい(大阪市北浜)

 高密な都市空間に様々な要素や装置をもちこみ、 楽しくてアメニティのある空間造りが試みられている。

   

 例えば、 街路や高層建築の公開空地の広場、 河川沿いのプロムナードに、 彫刻、 モニュメント、 造形がパブリックアートとして置かれている。

みち行く人は、 日常の喧騒の中でふと足を止め、 その造形にふれ、 ひと時の安らぎと刺激を体感する。

   

 しかし、 彫刻や造形に興味をもたない人々には、 何の意味ももたない時空間であり、 そのまま通り過ぎる。

環境芸術やパブリックアートが街の中の文化景観や身近な価値観として認知されるには、 何かが、 見る側にもつくる側にも欠けているのではないだろうか。

人と作品が対峙し合い、 互いに評価し合う時間と人(住み手)がほしい。

   

 御堂筋の街路にも、 世界の著名作家の力作が置かれているが、 時には自転車が横に並ぶのみで、 人々は目もくれずに通り過ぎていく。

   

 我国の都市で、 環境造形やパブリックアートが認知され、 風景として熟成するにはまだまだ時間がかかりそうである。

   

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