住みあう―見せあう
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歩道の坪庭

ランドデザイン 中村 伸之

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街路樹の足元に住民が思い思いの草花を植えている。

それは、 この街に住み続けるという、 静かな意志表示のようにも見える。

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画像t013-1 歩道の両側に植木鉢を並べた花屋さんの店先。

街路樹の足元に彩りを添え、 「緑の通り抜け」を作っている(京都市河原町丸太町界隈)

画像t013-2 老舗のお茶屋さん。

街路樹の足元にフヨウを植え、 左右対称の門構えのように仕立てている。

建物の持つ風格と正面からの眺めをよく計算している(京都市河原町丸太町界隈)

画像t013-3 「民謡そば」の店先。

日本各地の民謡に因んだそばを作っている。

店の内装もこんな感じ(京都市河原町丸太町界隈)

 中心の繁華街からちょっとはずれた場所。

京都市河原町丸太町界隈。

そこで暮らし商売をする人たちの作法が生きる街。

   

 店を営む人たちは、 店の前の歩道を掃除し水撒きを欠かさない。

   

 そして、 街路樹の足元のわずかなスペースにも草花を植えている。

   

 花屋さんは、 商品の植木鉢を並べ「緑の通り抜け」を作っている。

   

 お茶の老舗は、 歩道を前庭のように仕立て上げる。

   

 そば屋さんは、 民芸風のしつらえ。

それぞれが思い思いに、 店のキャラクターを表現している。

   

 お互いのし・つ・ら・え・が呼応しあい、 街の居心地を高めているようであり、 それは、 この街に住み続けるという意志表示のようにも見える。

   

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