都心居住は、 お店を近くで楽しめるのが良い。表通りの商店街以外に多様な店舗群があると、 なお魅力的だ。
遠くから人々が集まってくる中心商店街に近いことも有利なことであるが、 そのような本通り商店街以外で、 付近の住人が熟知している秘密のお店のようなものが、 多く散りばめられていると、 なお一層魅力的である。
このような都心居住者に愛されるお店群は、 どちらかと言えば表通りの人の多く流れる商店街よりもそこから脇へ入った横丁や都心の近隣商店街、 時には路地空間に面してさりげなく存在する。
ここは世の中が変っても余り変化がないが、 それでいてシャレた時代の先端感覚を内に宿していて、 時々それを垣間見せる。
また住人が訪れた人々と「知り合う」場所でもある。
声は余り大きくはりあげない。
漱石や谷崎の小説に出そうでありながら、 シャンソンやジャズの音楽もある。
そんな風景であろう。