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まちなかのリビングルーム―BAR―

現代計画研究所 江川 直樹

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まちに住めば、 歩いて帰れるところに、 家以外の憩いの場、 交流の場が持てる。

数杯分の酒代で、 素晴らしいリビングルームが持てる。

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画像t023-1 BARはまちなかのリビングルームだ。

そこには、 疲れをいやす一杯の「ジンソーダ」や「マティーニ」があるだけでなく、 さまざまな人が集まってくる空間がある(芦屋市THE BAR)

画像t023-2 BARには時間がある。

澄んだ空気とピカピカに磨かれたカウンター、 静寂。

混雑の中、 知らない人が隣で一杯やっている。

時間と雰囲気を選べるリビングルームだ(芦屋市THE BAR)

画像t023-3 気に入りの連中や、 バーテンとの会話も大切なメニューだ。

仕事を離れた会話がどれだけ人間の心を豊かにし、 いろんな生活があることを教えてくれることか(芦屋市THE BAR)

 みんながまちに住めば、 個性的なBARがもっと増え、 選択の可能性も広まるし、 その結果、 自分の選んだ店に対する愛着も深まる。

家族以外の交流や憩いの場がふえれば、 家族の意味ももっとはっきりするし、 いろんな生活スタイルに対する理解、 許容も深まり、 ひいては、 多民族共生への感覚も豊かになるのではないか。

もっといえば、 人々の社会生活におけるマナー(近年、 驚くほど低下しているように思われる)も、 よりブラッシュアップするに違いない。

   

 「家の中」だけでなく「まち」が生活の舞台であり、 活動の場である。

「まち」を楽しむ感覚が都心居住の原点だろう。

   

 最終的には、 BARに限らず、 同じ様な発想がいろんなシチュエーションであるに違いない。

   

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