住みあう―守りあう
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闘う都心居住

大阪産業大学 榊原 和彦

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都心居住では他とのコンフリクトが避け難い。

どう闘うのか、 基本戦略は? 事前の回避の手立ては? 闘う都心居住へのデザインを探る。

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画像t056-1 我が家の目の前で葬儀場の営業を行うという。

生活環境への影響は免れ得ない。

損害賠償の裁判を提起された。

反対運動つぶしの意図が顕で闘う外はない(京都市深草直違橋11丁目)

画像t056-2 同じ学区内にある私立病院が老人病院を建設するという。

自然発生的な住宅地区の最奥部への立地策に無理がある。

最近になって病院側は建設を断念したという噂(京都市深草開土口町)

画像t056-3 新十条通のために団地の一角が立ち退きを迫られている。

是非以前に、 住民の質問や資料要求にまともに答えないなど、 京都市側の対応が拙く、 話にならない(京都市深草正覚町)

 私が住まう京都市伏見区の稲荷学区は、 世帯数2千3百程度の小さな学区であるが、 私自身が関わっているものも含め、 3件の住民運動が行われている。

   

 住民エゴの謗りを免れ得ない、 理あらざる闘いは、 いつか敗北する(たとえば、 裁判を闘えない。

現状の法制度のあり方では、 理ありといえども勝てない可能性は高い)。

したがって、 闘うためには、 「理」の獲得が第1の課題である。

第2は、 「共闘者」「支援」の拡がりである。

これにも理が関わる。

普遍性のない理のもとには、 多くは結集しない。

第3は、 「持続」であろう。

粘り強く続けるところに道が拓けそうである。

   

 それより「転ばぬ先の杖」が大事である。

日頃よりコミュニティの出来事に関心を持ち続け、 細心の注意をはらっておく。

そうして早期に対応することが大切で、 できれば事が始まる以前に芽をつぶす。

私自身の問題は、 後知恵ではあるが、 あるいは事前の対応が可能であったかもしれないのである。

また、 「住民憲章」「まちづくり憲章」などを制定し、 建築協定のようにストリクトなものでなくとも、 軋轢を生じかねないような活動に対する封じ込め策を講じておくことも、 有効のようである。

 

 

 

 

 

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