混じりあう―仕事が混じりあう
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生活職人の町づくり

都市創造研究所 山崎 洋二

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腕に自慢の職人さん達が、 目の前でモノをつくり、 売る。

そんな城下町の町人町の光景が、 現代の街に共存できないはずがない。

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画像t074-1 都心部の都市基盤整備にともなって、 昔からの町人町は空洞化が進み、 ますます人の住めない街になりつつある(仙台市宮城野区鉄砲町)
画像t074-2 昔ながらの低層街区が街並みをつくる、 都心部の新しい「鉄砲町生活職人街」の提案である(まちづくり提案模型鳥瞰)
画像t074-3 職住近隣型で、 住宅と職場が機能的に一体化する、 高低差を利用した街並みをつくる(高低差を利用した街並みのイメージ)(写真提供:東北大学建築学科)

「ドラマ生活劇場」〈建具職人A氏の暮らし〉

 これは、 東北大学の建築学生のワークショップで描写された、 職人街づくりの提案である。

   

〜私はこれまで仙台近郊のX町で建具を地味に作っておりましたが、 機会さえあれば、 もっと人の溢れる町で自分の腕をあげたい気持ちは十分にありました。

そこへ、 新聞広告で職人街開発の記事を見つけたのですが、 これは私にとってのチャンスだと思いました。

何といってもよかったのは、 仕事場とすまいが目と鼻の先であり、 今住んでいる長屋と同じぐらいの便利さがありながら、 2つの領域を別々に間借りできるということです。

おそらく、 私と全く違う業種の職人さんにも好評なのではないでしょうか。

私は毎日、 朝8時に職人街へ下り、 一日の仕事の支度と掃除をします。

他の職人さんも一緒にまち全体をきれいにしてお客さんを迎えるつもりです。

挨拶をかわす人も増えてきました。

私の仕事場は面積にして約60m2で、 仕事には不自由しません。

また特別な作業には周りの工場を借りられるので、 本当に便利です。

夕方になるとこの辺りの住人が会社帰りに通るので、 ちょっとした賑わいがあります。

この辺の店は比較的夜遅くまで開いているので、 帰りの遅いお客さんにも買っていただけます。

家族もすぐそばに住んでいるので、 夕食をともにしたり、 時には仕事場の方で食べたりします。

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