美しい自然、 モダンな空間、 清潔な大通り、 にぎやかな路地。複数の相反する性格を持った空間が「対」になっている環境。
それが都心居住の魅力である。
都心には様々なものが凝縮されている。
モダンなビルの谷間に小さな静けさを発見したり、 表通りに立派でモダンなオフィスやショールームなどがあるかと思えば、 裏の路地にはひっそりとした喫茶店やブティック、 あるいはにぎやかな飲食街などがある。
これらの空間のコントラスト、 リズム、 変化は都心居住の大きな魅力である。
快適な生活とは、 適度な変化(刺激)があることだろう。
その変化が生活に潤いを与え新たな発見を誘発する。
そして、 その変化のための選択が出来るのが都心居住である。
ハレとケ、 フォーマルとキャジュアル、 表と裏、 これらの関係が「対」として用意されることにより、 空間相互の特徴をひきたてあい、 魅力的な環境としている。
大阪の御堂筋と心斎橋筋、 道頓堀通り、 東京原宿の表参道と竹下通り、 ブラームスの小径など、 大きく象徴的な大通りの裏にはヒューマンスケールで、 楽しくにぎやかな通りがセットされたように存在する。
このような空間構成のなかに楽しく過ごしやすい街づくりのヒントがあるように思う。