混じりあう―動きが混じりあう
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選択できる道

鳳コンサルタント 佐々木 葉二

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朝の通勤時の道、 昼の買い物の道、 夕方の帰宅の道と、 歩く気分によって選択できる「フロア」のような「みち」があれば、 街はヒューマンスケールを取り戻せる。

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画像t096-1 歩く気分によって選択できる個性ある道があれば、 街はいつも新鮮に見える(ニューヨーク)
画像t096-2 選択できる都心の道は、 一日の光の変化や足裏の触覚の差などのディティールの積み重ねだ。
それは、 フロアの素材感を自立させ、 都市空間をつなぐ面としての存在感を高めることによって生まれる(スペイン、 コルドバ)

個性ある「フロア」としての「みち」

 都心の道ほどヒューマンスケールを失った退屈なものはない。

均質なアスファルト舗装と一定の道幅だから、 住んでいる者にとっては通勤、 通学も買い物も同じ道を通っているような味気なさだ。

   

 しかし、 朝の通勤時の道、 昼の買い物の道、 夕方の帰宅の道と、 歩く気分によって選択できる個性ある道があれば、 街はいつも新鮮に見える。

   

 存在感のある石畳の道や、 週末には手入れの出来る路地花壇のある街路。

紅葉に染まる公園への道。

黄色い街灯の光を路上に落とす夕暮れの道など。

選択できる都心の道は、 一日の光の変化や足裏の触覚の差などのディティールの積み重ねから生まれる。

それは、 フロアの素材感を自立させ、 都市空間をつなぐ面としての存在感を高めることによって生み出せるだろう。

   

 人々が歩くことによって、 自立した世界を見つけることが出来る「みち」、 それらは人々に共有される街の原風景となる。

   

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