混じりあう―怪しさが混じりあう
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都心の魅力は賑わい

アーバンスタディ研究所 土橋 正彦

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猥雑な賑わい、 清潔な賑わい、 すこしすました賑わい・・・・いろいろな顔の賑わいが楽しい。

しかし、 本当に楽しむためにはそのまちの約束事を学び取る必要がある。

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画像t115-1 川に面して広告が氾濫するおなじみの風景。

ミナミの賑わいが伝わってくる(大阪市ミナミ・道頓堀)

画像t115-2 アメリカ村には若者が集まる。

そこに行けば若者が安心できる賑わいがある(大阪市ミナミ・アメリカ村)

画像t115-3 コペンハーゲンの遊園地は、 夏のひととき、 日付が変わるまで老若男女で賑わう(チボリ公園)

 都心には色々な顔があるが、 “まち”の生理的な魅力は、 人々が群れ集まって醸し出す賑わいにある。

お客のいない遊園地や興業がはねたあとの劇場は、 そうしたハードウェアが多くの人を飲み込んではじめて魅力的に見えるようにデザインされているがために、 ひときわ空虚で寂しい場所になってしまう。

   

 まちの場合も同じことがいえる。

たとえば、 都心の夜景の魅力は、 ネオン広告や電飾、 窓の明かりだけではおそらく成り立たない。

多くの人々が一緒に眺めあうという状況が用意され、 空間が構成されていなければ、 それらは星空と変わるところがなくなってしまう。

大阪ミナミの道頓堀の猥雑な夜景は、 戎橋や道頓堀橋といった堀川を横切る人の流れがあって、 はじめて輝きを放つ。

   

 もうひとつ、 都心の盛り場には田舎のコミュニティと同じように色々な約束事がある。

買物では値切らないといけないまち。

ネクタイやドレスが必要なまち。

家族連れでないと楽しめないまち。

酔っぱらって歩かなくてはならないまち。

それらを守らないと、 そのまちの賑わいを本当に楽しむことはできない。

こうした約束事は、 道頓堀のネオンの場合と同じように、 ハードウェアとしてのまちの形とおそらく不可分の関係にある。

   

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