高密度な都市において水空間の開放性は気持ちがいい。水は時間や季節を映す。
この水空間のネットワークを都市の生活環境の軸として再生する。
かつて大阪は水の都といわれた。 水空間を都市のオープンスペース・ネットワークの軸として、 新たに生活空間を再構成する | |
水辺の再開発が始まっている。 生活空間に都心の水辺を開放するデザインを繋いでいくことで、 水のネットワークを活かす(大阪市OAP地区) | |
土佐堀通りを歩いているとビルの向こうに水が見えた。 まちと水空間の接点の作り方はいろいろ工夫できる(大阪市中央区) |
水運は最初の大量交通手段であり、 多くの都市は河口や川・水路の拠点に生まれた。
たいていの大都市には水空間がある。
都市内河川の水空間の魅力の1つは、 高密度な都市の中で視界が広がる開放感。
また水は、 ヒートアイランドと化している都市にとって大事な環境資源であるとともに、 空の動きや季節の変化を映す文化資源でもある。
高密度な都市空間と背中合わせの開放感を感じることのできる環境である。
この水辺にまちの顔を向けていくことで、 もう一度水空間を生活の場にとりもどす。
まちを水に向けることで、 対岸をお互いに眺めるようになれば、 風景への気遣いや水辺の開放の工夫も生まれる。
水が見えなくても、 建物の中やビルとビルのすき間を抜けて、 いつでもどこでも水辺に出られるような、 まちと連続した空間ができればいい。
それに河川空間は連続したネットワーク空間であることにも注目したい。
ひとつひとつの水辺の土地利用における水空間への開放性を繋いでいくことから、 連鎖のまちづくりができないだろうか。