マンハッタンの高層住宅の多くは沿道性を保ち、 生活感のある施設が下層階に入っている。また、 スクエアの青空市も生活感があって楽しいものである。
これらの住宅も比較的閑静な東西の通りに面しているものは、 住宅専用となっているものが多いが、 人通りの多い南北方向のアベニューに沿ったものは、 スーパーマーケットや薬局など、 生活感のある施設が一階を占めていることが多い。
それらの下層階では、 道路からあまりセットバックせず、 沿道性を保ちながら店舗が営業している。
これら高層住宅の下層階の店舗は、 全体に物販系が多く、 飲食店やデリと呼ばれる小型の食料品店などは独立して、 あるいは中低層住宅の下層階を占めているものが多いようである。
ヨーロッパに多い囲み型住宅でなくても、 沿道性のあるまちが実現できている例と言えるだろう。
そこでは、 野菜・果物・花のほかに魚なども売られていてなかなか楽しいものである。
庶民的な市場と都心の落ちついた住宅地が同居している風景は、 日本では見かけにくくなった風景である。