アルカディア21 築山に囲まれた広場 |
アルカディア21 樹の影が築山の上を柔らかく動く |
あれは、 どういう風に考えられて作られたんでしょうか。
江川:
アルカディア21というのは、 21戸で構成されている住宅街区です。 21世紀の住宅街区のモデルとして、 一般に展示公開し、 その後、 分譲したものです。 街区の中央にある広場は、 それ自身傾斜していますし、 形としても、 周囲には築山というように起伏を作っています。 四季や時間の変化の移り具合、 映り具合とか、 風の流れとかいったことを出来るだけ感じてもらえるように考えています。 横山さんがその辺を感じて下さったのならとてもうれしいです。 ただ、 住民の人や、 その周辺に住んでいる人に感じてもらうことが大切ですが・・・。 あそこで、 僕は、 住宅自体は1軒も作っていないのですが、 やっていることは、 かなり建築的な行為だと思っています。
木漏れ日や日溜まり、 夏の緑陰といったことが重要ですから、 主にカツラの木を植えています。 もちろん、 カツラがあの土壌に合うというのを確認した上ですが。 カツラは、 春には柔らかい芽吹きがあり、 夏には大きな陰を作り、 秋には美しく紅葉し、 冬には葉が落ちる。 この場所にふさわしい、 自然との応答、 大地との対話を表現したかったということです。 ピンコロ石のヨウ壁に傾斜をつけてコケが生えるとかもね。 そのほかにも、 昔の住宅だったら植えていたような桐の木なども植えています。 将来、 どんな風になるか楽しみですね。
アルカディア21 住民が所有・管理している芝生広場 |