参加型都市環境デザインをさぐる
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鳳コンサルタント(株) 佐々木葉二

12 STEPの住民参加デザインプロセス

マンテオ・ウォーターフロント・コミュニティデザイン計画
ノースキャロライナ州

 

改行マークノースキャロライナ州マンテオ市のウォーターフロント開発計画は、 1984年ASLAより学会賞を受賞した他、 数多くの雑誌に取り上げられた有名な住民参加型開発の事例である。

改行マーク市は当初観光開発のために、 海岸遊歩道の再開発をランディー・ヘスターに依頼したが、 彼はそれだけでは同市の持つ本質的課題(放置されたダウンタウン、 22%の季節労働者、 経済的地盤沈下)の解決にならないと考え、 12 STEPS を使ったコミュニティデザインのアプローチを提案した。 これは各ステップを通して徐々にデザインの合意形成に至るシステムとなっている。

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「愛着マップ」による街の再発見
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ボートデッキで結ばれるウォーターフロント
改行マーク特にSTEP 3のマッピングと調査作業段階で作成された“SACRET STRUCTURE”図は、 住民の潜在的な愛着の場所を教えてくれ、 ゾーニング計画に大きな影響を与えた。 その結果、 住民が望む観光開発は市民生活を侵害しない「生活と歴史のオープンスペースシステム」との提案になり、 マンテオ湾は、 ホテル・ヨットハーバー・商業ビル・造船所・海浜公園等が幅広い木製デッキ(BOADWALK)で結ばれ、 市民にとり愛着のある場所は一本の木に至るまでチェックされ、 そして残された。

改行マーク現在、 当地は1日2000人以上の観光客が訪れる小観光都市として生まれ変わっている。 なお、 この建設工事にもコミュニティから多くの人々がボランティアで参加したことも大きな話題を呼んでいる。

改行マーク彼のコミュニティデザインは、 '60年代(成長の時代)に主流となったアメリカのモダニズムランドスケープデザインとは異なり“環境の時代”から生まれたアプローチと言える。 デザインを知的エキスパート集団(モダニスト)の手から取り戻す、 いわば“疎外”から“参加”への方法論は、 決して手法論にとどまらず「ランドスケープアーキテクトに」「街づくり」への対応を考えさせ、 デザインとは何かという問いも投げかけている。


まとめ:参加デザインのコンセプト

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