参加型都市環境デザインをさぐる
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コー・プラン 小林郁雄/吉原誠

住民ワークショップによる公園の計画〜管理

土地区画整理事業/ネットパーク(公園事業)
神戸市兵庫区上沢地区

 

改行マーク神戸市兵庫区上沢地区は、 阪神・淡路大震災前(1978年)より土地区画整理事業が行われており、 上沢通1丁目から8丁目までの各丁街区の中心部に500m程度の小公園が約100m間隔で配置計画されている。

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公園等配置図 完成した上沢通2丁目公園で遊ぶ子どもたち 計画図を検討している上沢通4丁目公園ワークショップの様子
 

改行マークこれらの公園の整備にあたっては、 こうした配置を望んだ地域住民の意向を十分に反映した公園づくりを重視し、 1994年に2丁目公園で実験的に3回のワークショップ方式による計画作成が行われた。 このワークショップの中で、 上沢地区8ヶ所の公園それぞれを特色のある個性豊かな公園とし、 また8公園を連絡する散策路整備により、 どの公園にも気軽に歩いていけるような「ネットパーク構想」が提案された。

改行マークこの「ネットパーク構想」では、 各公園のつながりはもちろんであるが、 自らが公園づくりに参加し、 自分たちの思いをこめた公園を通して住民同士の交流を深めていくことを大切にしていこうというものである。

改行マーク現在、 震災後に100tの耐震性防火水槽を設置することになった2、 4、 8丁目の公園のうち2、 4丁目は整備が既に済んでおり、 8丁目もまもなく完成する予定である。 その他の公園も各丁毎に順次ワークショップが開催され、 公園の使い方、 必要な施設や整備後の管理について話し合われている。

改行マークこのような住民参加のワークショップ方式で公園を計画する際の問題点もいくつかある。 まずは、 住民の希望と行政の考えの食い違いである。 しかし、 行政もできるだけ柔軟な対応を見せており、 100%ではないにしろ住民の納得いく計画となっているが、 どの公園も結局は同じようなデザインになってしまう。

改行マークまた、 完成した各公園は各丁の財産であり、 当然管理も自分たちでしなければならない。 ワークショップの成果といえるのは、 永続的な住民による公園管理組織(公園管理会)がつくられていっていることであろう。

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