一つは何らかの評価規準(指標)を考え、 それを最適化することです。 最適なものがあれば、 それが適正な規模であるとなるはずです。 山崎先生のお話にあったように、 地球環境の問題にとって、 エネルギー消費が最も肝要な事柄ですから、 まず都市規模とエネルギー消費を考えてみます。
一般には、 都市規模が大きくなればなるほど一人あたりのエネルギー消費が減少すると考えられています。 したがって、 環境共生という面では、 都市規模が大きくなればなるほど望ましいわけです。 しかしある本に、 建築物とか道路とか地下鉄とかいった巨大なインフラ施設に要するエネルギーをトータルして考えてみると、 都市規模が大きくなればなるほど一人あたりのエネルギー消費が減少するわけではないらしいとありました。
残念ながら計算で実証していませんでしたが、 感覚的には、 都市はある規模を越えるとエネルギー効率が悪くなる可能性があるというのは納得ができます。 そうすると、 ちゃんと研究していけば、 エネルギー消費の観点から最適な都市規模を見いだすことができかもしれません。
今までのように、 造ったり壊したりするために使われるエネルギーを無視すると、 地方都市のように、 都市が小さければ小さいほど、 自動車依存率が高くエネルギー消費率が高まると言われていました。 そういった議論に留まっていては、 本当の最適都市規模が見出せないのではないかと思います。
エネルギー消費効率で考える都市の適正規模
都市の適正な規模を考えるというとき、 適正という言葉には二通りの意味合いがあります。
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