環境共生型都市デザインの世界
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地域の財産のあり方

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図13 柳川の川沿いの柳
 この掘り割りは、 いろいろな運動の成果の末に出来上がりました。 その提唱者は今、 役所の中で窓際に追いやられてしまったと聞いています。 しかし、 柳川のストックとしてこの先生き長らえていくことは容易に想像できます。 観光客が来なくなっても、 きちっと受け継がれていくだろうと思います。 掘り割りを作る運動自体に「私達の掘り割り」づくりという歴史の積み重ねがあったからです。

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図14 広島県西条町の「蔵のある道」
 西条町のすぐ駅前に、 この「蔵のある道」があります。 大変評価すべきまちづくりなのですが、 残念ながら今や全く観光客が来ません。 街灯代も出ないくらいの悲惨な状態になっています。 まちづくりにはそういう問題も起こりうるわけで、 この事例は、 作るときは一生懸命でも、 5年、 10年後に誰も来なくなるような作り方でいいのかという課題を投げかけました。

 しかし、 観光客が来なくても、 地域の人たちが「これは私達の財産である」と思えるのなら、 一種のモニュメントとして残せばいいと思っています。

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