環境共生型都市デザインの世界
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報告2
モノから離れ人間がフローとなり美しい環境を育てる

国連地域開発センター防災計画兵庫事務所/京都大学 小林正美

井口

 続いて、 小林正美さんのお話です。 小林先生は、 京都大学大学院工学研究科の環境地球工学専攻・人間環境設計学講座に在籍しておられ、 今日のテーマにはうってつけの方です。 最初の学部では土木工学を専攻され、 その後建築に移られたそうで、 何だかうらやましい経歴です。 都市防災から都市デザイン、 建築デザインの領域で活躍しておられ、 京都市のマスタープラン作成の委員も務めておられます。 ではよろしくお願いします。

小林

 私が何を都市のストックとして考えたいかを、 これから五つの都市を例にとってお見せしたいと思います。 最初はイタリア、 次がフランス、 続いてアメリカ、 最後に日本という順番です。 私はこの順番は文化が伝播してきた順番だと思っています。 良い文化は世界中に波及していきますが、 そのことによって固有の文化を破壊するというものではありません。 かえって、 その地方の一番良いものを残すために寄与していくものだと思っていますので、 今日はそれが伝わればと思っています。

 私は大学で学生相手にガイダンスするとき「美しい環境はよい心とよい人間を育てる」とよく話します。 逆に言うと「汚い大学は意地の悪い先生とつまらない学生を育てる」というわけで、 私の研究室ではまず部屋の掃除から始めて、 お互いが気持ちよくなってから授業をすることにしています。 大学教育もそんなことから始める時代になってきていると思います。

 ではスライドをご覧下さい。

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