環境共生型都市デザインの世界
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持続可能な都市ストック構築の基本戦略

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図3 環境効率の高い都市ストックへの更新
 では具体的にどんなストックに変えていけばいいのかを図に示してみました。 もちろん、 これが全てということではないのですが、 どのような階層になるのかの例としてあげています。 例えば、 現在の自動車主体の交通ネットワークや自動車スケールでの施設立地を公共交通主体、 歩行者主体に改めること、 寿命の短い建物群などをサステイナブルな都市ストックに変えていく必要がある、 といった視点で整理しています。

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図4 持続可能な社会システムに向けての戦略
 この図は私達のスタンスを説明するために良く使うものです。 BauはBusiness as Usualの略で、 現状をこのまま続けていくという立場、 つまり今の都市成長を容認する立場です。 縦軸にとっているUtility Levelとは効用水準のことですが、 現状維持のままだと近い将来までは高水準を保てるのですが、 時間とともに下がらざるを得ないと予測できます。

 一方、 現状維持とは対極にあるDeep Ecology Strategy、 これはとにかく人間が我慢するという発想の戦略のことですが、 これに従うと持続的ではあるけれども効用が下がることから多くの人の同意は得られないだろうと考えられます。

 その二つの中庸をとった戦略が、 Industrial Ecology Strategyです。 これはできるだけ社会的な効用水準を保ちながら、 持続可能な社会の実現を目指そうというものです。 私達の立場も、 このIndustrial Ecology Strategyに相当します。

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