社会適用に向けての課題
市浦都市開発建築コンサルタンツ 佐藤健正
このプロジェクトは環境共生住宅、 SI(スケルトン・インフィル)住宅の社会適用という二つの観点を持つ貴重な実験だと思います。 ですから、 実際に住んでいるユーザーの体験を含めて、 実験からから得られた知見が、 社会への適用に寄与していくことが一番大きな意義だろうとおもいます。 その点からの課題、 つまりこういった住宅を定着させるためには何が必要かというコメントが欲しかったところです。
SI住宅については、 社会定着に向かいつつある段階ですが、 この実験は社宅としての実験であるため、 顕在化していない問題もあります。 一般の分譲型集合住宅においてこれを定着させていく場合、 建築基準法上の問題点をはじめ、 現行法、 制度上の問題点が出てくると思います。 区分所有法や不動産登記の点からいうと、 リフォームしたときの専有面積が変われば共有部分の権利関係など様々なことが変わってきます。 さらにインフィル部分については規格の問題や生産、 流通などの課題があります。
そういう様々な問題が出てくるのですが、 今後、 別の機会があれば、 そういった問題も議論できればと思います。
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