これも緑の環境がいかに“お金”(社会資本)になるかの例です。 シンガポールの大動脈にあたる高速道路なのですが、 その道路脇に30m幅の緑がバッファーとして植えられています。 これを見た多くの日本からの訪問者からは「なんでこんなに贅沢なことをするんだ」とよく言われたのですが、 これには明確な計画上の理由があるのです。
グリーンバッファーを30m設えることで、 まず道路の将来への拡幅用地が確保されているということ。 それに道路のすぐ傍のマンションにとっては緩衝地帯となっています。 このマンションは極めて高い家賃を取る高級マンションですが、 グリーンバッファーがなければ道路騒音公害が起きていたことでしょう。 緑環境を整えることで、 高い家賃のとれる、 それほど良質の土地としての付加価値を生んだのです。 この緑により将来の用地、 公害の解消、 土地の付加価値と一石三鳥の効果があるわけです。
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