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加藤さんの実力に見る
「話術と人脈」について

 

有光

 私は加藤さんの実力について感じることをコメント致します。

 旭川で鉄道の位置を変えたり、 花巻や帯広では道路の位置を変えたり、 丸亀では建てて8年しか経っていない公共駐輪場を移転させたという話は、 加藤さんの実力をまざまざと感じさせるものです。 こういう話を聞いていると、 アーバンデザイナーには自分の主張や考え方を証明するだけの力がいるのだと思います。 「力」というと語弊があるので、 加藤さんには「説得力」があるのだというとお分かりでしょうか。

 丸亀の話では、 公共駐輪場は補助金事業ですから、 それを壊すとなると本来は補助金の返還を迫られることになるんです。 私は加藤さんの話を聞いたとき本当に取り壊しが出来るものなのかと疑問に思っていたのですが、 本当にそれが出来てしまいました。

 当時、 建設省住宅局の市街地建築課には丸亀高校出身の浅野さんがおられたので、 たぶん加藤さんは浅野さんと話をされたんじゃないでしょうか。 私達には仮に浅野さんの名前を知っていたとしても、 とても話をしに行くという発想はできませんが、 加藤さんが浅野さんに駐輪場の移転話をして実現されたのだとしたら、 すごいことだと思います。

 やはりアーバンデザイナーは自分の主張を納得してもらえるだけの話術、 そして人脈が必要だと思う次第です。

 私が丸亀でやっていた再開発の仕事は、 数人の反対者のせいでつぶれてしまいました。 つまり、 私は彼らを説得できなかったのです。 しかしもしもこの時、 加藤さんが出向いていたら、 彼らを賛成に回らせることができたのかもしれない。 そんなことを考えたりします。

 行政のポストにいるのが再開発を実現させる一番の近道だと思うのですが、 加藤さんのように行政外でコンサルタントとしてアーバンデザインの仕事をやっていこうとすると、 やはり話術と人脈が必要だろうと思うのですが、 そのへんはいかがでしょうか。

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