都市環境デザインセミナー 2000年第10回記録
都市再生の都市デザイン
都市づくりにおいて都市空間を適切に構成していくことは、都市や地区の賑わいの創出、さらには都市活力の涵養等において、都市空間の表層を美しくしていくことと比べ、より効果的に、またより強く作用するにもかかわらず、そのような試みは未だ多くはない。
これは、いったいどのように都市環境デザインに取り組めば良いのかが、関係する人々の間で共有されていないこと、また二つには制度や手法が充分に理解され、また活用されていないことに原因がある。
一方、都市の再生、殊に中心市街地の再生、活性化を狙いとした様々な都市づくり事業は緊急の課題であり、しかも財政難と公共事業への厳しい批判のなかで、市民への説明責任がまっとうできる透明性の高いプロセスと確実な効果が求められている。
そこで今回は、都市開発プロジェクトにおける都市デザイン展開の体系を提示し、次にプロジェクトの構想、計画づくりの各段階において取り組むべき都市デザインの内容やその技法、また各取り組みを実現していくための方法を、とりわけ「都市環境デザイナーが果たすべき役割」に焦点をあてて紹介してゆきたい。
加 藤 源
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A5判・336ページ(内カラー16)・定価4000円+税
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■加藤源氏略歴
日本都市総合研究所
日本都市計画学会賞選考委員、公共建築協会・建設省シビックコアアドバイザー
工学博士(学位論文『都市開発プロジェクトにおける都市デザインの技法と実現手法』東京大学、1998)
2001年3月に『都市再生の都市デザイン −プロセスと実現手法−』を学芸出版社より上梓。
1975 港北NTセンター地区基本設計
1984〜 帯広駅周辺地区市街地整備(日本都市計画学会計画設計賞)
1986〜93 花巻駅周辺地区市街地整備(日本都市計画学会計画設計賞)
1988〜92 丸亀駅前広場及び隣接地区都市設計
1991〜 旭川都市拠点地区都市設計
1991〜97 神戸市東部新都心地区土地利用計画および都市デザイン基本設計
- 日 時:2000年12月16日
- 場 所:京都・学芸出版社3階ホール
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