江川:
先ほど「適当なところで満足」という言葉が出ましたが、 それは絶対言ってもらいたくない言葉です。 清濁併せのむというより、 懐が深いのだと発言していただきたい。 それだけの意味が空間にはあると僕は思っています。
加藤:
無論、 そう思っていますよ。 「清濁併せのむ」というのは照れで言っているだけですよ。
江川:
結局、 建築の設計をするものは敷地の中しかいじれないのですが、 長い時間をかけて、 空間の本質的なところやまわりとの応答をくり返しながら、 街を支える空間を作っていくわけです。 そのことにすごく意味があるし、 そこのところをもっと考えなければならないと僕は思っています。
加藤:
もうちょっと真面目に言えば、 だからこそ専門デザイナーに思う存分力を発揮していただこうということです。 私自身も「こうしたい」という気持ちはもちろんありますが、 あえてそれを抑えるようにしています。 ついつい言う場面も出てきますが。
「懐が深いのだ」と言ってもらいたい
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