魅力ある個性的な“地域デザイン”を求めて
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6。 事例2
上海都心部における
沿道景観整備システム

 

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南京西路(静安南京路)の位置 静安南京路の沿道の概要(部分) 静安寺 基本計画全体平面図(部分)
 

 上海では、 南京西路というメインストリートが東西に通っており、 その西半分を静安南京路といいます。 この区域に静安寺という仏教のお寺があって、 そのために静安区と名付けられているんですが、 静安区人民政府の仕事で沿道景観整備の共同研究に取り組みました。

 静安南京路はゾーンとしては三つに分かれています。 上海の中心部の既成市街地で沿道沿いには高層ビルが林立しています。 道路は広い所で41m、 狭い所で21mです。

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デザインモティーフとなった塔
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計画図
 何をここでモチーフにしたのかですが、 昔、 静安寺の前にインドのアショカ王にちなむ柱状の塔があったんです。 かなり由緒のある塔なんですが、 これをデザインのモチーフにしようとしたわけです。

 上海の市の花が白玉蓮という木蓮に似た花なんですが、 これをアルミの反射板でデザインし円柱にあしらって、 照明柱として並べていこうと考えました。

 さらに上海の舗道には、 東南アジアの植民地に良く見られる45cm角くらいのコンクリートの平板ブロックが並べてあるんですね。 鉄筋も入っていませんし、 路盤も悪くガタガタなので、 ずいぶん歩きにくいんです。 また45cmというのは人間の足の寸法に合わないんです。 一方、 上海の  豫園などに行きますと豫園の城壁は磚(せん)という材料でつくられていまして、 それがちょうど足の長さにあわせたモジュールになっているんです。 そこで磚のイメージでつくろうと提案しました。

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計画策定体制
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モデル地区の整備
 計画策定には沿道の地権者等も参加しています。

 面白いのは市や区が全部事業の負担をするのではなく、 沿道の利用者(店舗とか事務所など)にもお金を負担させて沿道整備をしていることです。 ですから、 どういうものを誰が負担するのかという取り決め案もつくり提案しました。

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