都市環境デザインの仕事
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都市環境デザインの現場で活躍する女性

 

司会

 今日は女性が多く参加されています。 会社の中で異端児でありながら頑張っていくのは男も女も一緒ですが、 特に女性の方が活躍していくという視点で、 一言ずつお願いします。


女性が持続的に働く

増田

 ハッキリいうと、 入社して10年間までは女性の方が優秀です。 しかし、 女性の場合、 30歳ぐらいになると「女だから無理」と諦めてしまうようです。 また、 「夜遅くまでは働きたくない」という気持ちもあるようです。 男も苦しいけれど、 一生懸命戦っています。 女性も頑張ってほしいと思います。

 女性は基本的に優秀なので、 我々ももっと難しい仕事に挑戦してもらう機会を与えていかなければならないと思ます。 計画したものを製作したりプレゼンテーションするなど、 基本構想を考えるところまではやってもらえるのですが、 実施段階になるとなかなか難しいのが現実です。 それも乗り越えて頑張ってほしいと思います。

 ハウスメーカーの開発は、 精々200戸程度で大規模ではありませんが、 住民を説得してみんなでやり遂げたときの気分は、 それは気持ちいいものです。 自分の人生の誇りになるような小規模まちづくりを、 女性も一緒に楽しんでほしいと思います。


女性が働きやすいゼネコン

辻井

 入社3年目の女性と二人で、 アサヒビールの社宅用地転用計画の仕事をやったことがあります。 東京本社にプレゼンテーションに行ったとき、 私は最初の挨拶だけをして、 プレゼンテーションは女性一人に任せ切ってやりました。 一月後に、 アサヒビールの取締役会で「大林組は女性を連れてきてプレゼンテーションさせた」と話題にになったそうです。 ゼネコンですらそこまで進んでいる、 アサヒビールも頑張らないといけない、 という主旨でお話いただいたそうです。

 その女性は、 今も大林組に勤務しています。 彼女の結婚式では、 このエピソードを祝辞で述べさせてもらいました。 一才半から小学生まで3人お子さんがいるので、 終わったら毎日飛ぶようにして帰っていきますが、 ゼネコンは比較的に働きやすい状況だと思います。

 行政やハウスメーカーでは、 エンドユーザーである個人との対応が必要というお話がありましたが、 ゼネコンは個人対応ではなく企業対応なので、 比較的コントロールしやすいと言えます。 自分の裁量で時間をコントロールしながら、 一定の期間の中でプレゼンテーションをすることができるセクションです。

 大阪で部員40人のうち10人近くが女性ですが、 やはり7〜8年働くと止めてしまう方が多いのです。 せっかく一生懸命仕事を覚えてもらった時期に辞めてしまいます。 これは非常に悔しいと思うので、 頑張っていただきたいと思います。

 一方、 ヘルメットをかぶって、 現場で頑張っている女性もいます。 下請けを捕まえて気合いを入れているような迫力のある女性もいます。 バンバンやるぶんには全然問題ないと思います。 最後に、 今年久しぶりに採用した新入社員も、 女性であったことを付け加えておきます。


「おばさん」が活躍する市民活動

中農

 基本的に、 女性には出産という生態的なハンデがあり、 社会的にも古い体質が残っています。 男女の賃金差についても、 よく議論されています。 しかし、 実際は男も女も関係なくなっていると思います。 那覇市役所の女性職員も、 一級建築士を取って頑張っている人や、 アーバンデザインの勉強をしている頑張り屋さんもいました。

 姫路建設専門学校にも、 河川工学のマスターを取った女性の講師がいます。 彼女も一日中走り回っています。

 私のまちづくりの経験からすると、 これからは女性の時代だと思います。 生活者の視点からのまちづくり、 都市計画、 アーバンデザインが必要だと思います。

 私を含めて、 おじさんはダメですね。 市民グループでも、 女性のいない市民グループは大体頓挫しています。 女性、 特におばさんがいるところは、 全国的に見てもすごい活動をしています。 私も負けないように、 頑張らないといけないと思います。

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