「緑立つ道」「山の端・川の辺の道」見学会


都市環境デザインセミナー 2002年第9回記録

「緑立つ道」「山の端・川の辺の道」見学会


「緑立つ道」(第二京阪道路) 「山の端・川の辺の道」(京都第二外環状道路)

■趣旨
 京都−大阪間を直結する全長26.4kmの「緑立つ道」(第二京阪道路)と、京滋バイパスと京都縦貫自動車道老ノ坂亀岡線を結ぶ「山の端・川の辺の道」(京都第二外環状道路)が建設中です。
 これらの道づくりでは21世紀に供用開始される道として、また一からつくられる、高速道路を有する新設道路として、地域に受け入れられる新しい道の風景づくりが課題でした。
 「緑立つ道」という名称は、季語からつくられました。風景づくりのテーマとして、関係者や市民の共有イメージ形成に有効でした。
 一つの大きな問題は、高架区間では、副道(地表レベル)、一般国道(2階レベル)、高速道(3階レベル)という3層から成り、高速道は6車線という大規模構造になることでした。そこで、高架構造物のデザイン(システム)に意を凝らし、最終的には、上部工・下部工の一体性ある意匠、華美を排した土木構造物らしい質実さ、構造的・経済的合理性などを追求しています。
 「山の端・川の辺の道」は京都西山の麓や宇治川・木津川・桂川三川のほとりを通過するため、やまの景、みずの景、そして、まちの景と協調・共生する新しい道の風景づくりが課題でした。さらに、この道路は、東山山麓の水の道・琵琶湖疏水以来、百十余年を経て新しくつくられるものです。先達が残したものに匹敵する新しい風景を生み出し得るかということも私は大きな課題と考えていました。
 そこで古川・小泉川などとの一体的デザイン、山々の緑に溶け込む道づくり、既存の風景を継承する道づくりを考えました。また、詳細検討と検討結果の継承のために、CGをフルに活用しています。
 今回のセミナーでは、建設中の新しい道の現場を見学し、その後、21世紀に相応しい大規模な土木デザインのあり方について議論致しました。

■セミナー記録

  • 三角印 土木デザインについて 榊原和彦
  • 三角印 景観計画の課題 宮前保子
  • 三角印 質疑応答
    ■主  催
     都市環境デザイン会議関西ブロック
    ■コーディネータ
     榊原和彦
    ■講  師
     榊原和彦・宮前保子
    ■協  力
     国土交通省浪速国道工事事務所

    この記録は前田裕子さんが起こされた記録を、講演者にチェックいただいたものです。

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